韓経:ウォン高で…韓国、1人あたり所得3万1000ドル維持へ


韓国の1人あたり国民総所得(GNI)が今年3万1000ドル水準を維持する見込みだ。新型コロナ事態で実物経済が萎縮したが、今年9月に入ってウォン高が進み、先進国基準と見なされる3万ドルは超えると分析された。韓国の今年7-9月期の経済成長率は2.1%と、10月に発表された速報値(1.9%)より0.2ポイント高かった。

韓国銀行(韓銀)は1日、今年7-9月期の実質GNI増加率(暫定値・前期比)を2.4%と発表した。GNIは国内総生産(GDP)から内国人が海外で稼いだ所得を加え、外国人に支給した所得を引いて算出する。GNI増加率は1-3月期(-0.8%)、4-6月期(-2.2%)とマイナスが続いたが、3期ぶりにプラスに転じた。

GNIが反騰し、GNIを人口数で割った1人あたり国民所得は今年も先進国基準の3万ドルを上回る見込みだ。韓銀の関係者は「今年の1人あたりGNIは3万1000ドルを超えるとみられる」と話した。

韓国は2017年(3万1734ドル)に初めて「国民所得3万ドル時代」を開いた。1人あたり国民所得は2018年に3万3563ドルまで増えたが、2019年には3万2114ドルに減少した。今年3万1000ドル水準になれば2年連続の減少となる。

1人あたり国民所得を決める変数は実質経済成長率や韓国ウォンの為替レートなど。今年の成長率(韓銀の予測値ー1.1%)はマイナスが予想されるが、最近のウォン高で3万ドル以上を維持するという分析だ。9月4日に1ドル=1190ウォンだったウォン・ドル為替レートはその後ウォン高ドル安が進み、現在1ドル=1060ウォン前後となっている。

韓銀はこの日、今年7-9月期の実質GDP増加率を2.1%(暫定値)と発表した。10月27日に発表された速報値(1.9%)より0.2ポイント高い。速報値では時間的制約のため反映できなかった9月の輸出および投資統計などを反映した結果だ。今年7-9月期の成長率は2009年7-9月期(3%)以来11年ぶりの最高水準。

GDPを構成する輸出と設備投資の増加率が上方修正された。設備投資が速報値(8.1%)に比べ1.4ポイント増えた。輸出増加率は1.6%と、速報値より0.4ポイント高い。建設投資(-7.3%)と民間消費(0%)の増加率も速報値に比べそれぞれ0.5ポイント、0.1ポイント高まった。

しかし韓国は成長率統計の集計を完了した経済協力開発機構(OECD)加盟国25カ国のうち、7-9月期の成長率が最も低い。韓国の4-6月期の成長率(-3.2%)がOECD加盟国のうち最も高かったため、7-9月期には前期比の成長率が低くなった。

韓銀の今年の成長率が予測値の-1.1%に達するには10-12月期には前期比0.4-0.8%成長する必要がある。輸出が回復に向かう中、予測値には無難に到達するという見方が多い。

この日、産業通商資源部は11月の輸出額が458億1000万ドルと、前年同月比4.0%増加したと発表した。一日の平均輸出額も19億9200万ドルと、6.3%増加した。月別の全体輸出額と一日平均輸出額が共に増加したのは2018年11月以来。



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