【ワシントン=黒瀬悦成】米大統領選に不正があったと主張する共和党のトランプ大統領の支持者ら数千人が12日、ホワイトハウスに近いワシントン中心部の広場で集会を開き、選挙で民主党のバイデン前副大統領が勝利したのは「いんちきだ」と訴えた。
【写真】支持集会に参加した人たち
最高裁では11日、バイデン氏が僅差で勝利した激戦4州の選挙結果を無効にするよう求めた南部テキサス州の司法長官の訴えを退けた。この日の集会は最高裁判断への抗議の意味も込められている。
集会の参加者らは、星条旗やトランプ氏の名前が書かれた旗を掲げて広場から最高裁までデモ行進し、「本当の勝者は大統領だ」と主張した。
広場に近いトランプ一族が運営するホテルの周辺では、右翼団体「プラウドボーイズ」のメンバーと、極左過激派「アンティーファ(ANTIFA)」のメンバーがにらみ合うなど、一時緊張が高まった。
14日に行われる全米50州と首都ワシントンの大統領選挙人による投票ではバイデン氏が選出されるのが確実視されているが、トランプ氏は12日のツイッターでの投稿で「選挙で大勝したのは私だ」と書き込み、来年1月20日の大統領の任期終了まで徹底的に戦う構えであると強調した。