韓経:「ファイザーやモデルナと違い…1回だけ接種する韓国産ワクチンの臨床開始」


セリッドのカン・チャンユル代表
セリッドのカン・チャンユル代表

「今週から新型コロナウイルス予防ワクチンの臨床を始めました。政府と保健当局の支援さえあれば遅くとも来年7-9月期には国産ワクチンを供給できるとみられます」。

セリッドのカン・チャンユル代表は30日、「サルを対象にした動物実験でコロナウイルスが2日で完全に死滅するのを確認した」としてこのように話した。

カン代表は2006年にソウル大学バイオベンチャーとしてセリッドを設立した。主要研究開発分野は抗がん免疫ワクチンだ。主要プラットフォーム技術として「セリバックス」を保有する。抗原提示細胞(T細胞を刺激する細胞)に免疫反応を呼び起こす抗原の遺伝子情報を入れた後に免疫増強物質を結合させたプラットフォームだ。

カン代表は「ここで抗原を容疑者のモンタージュに例えられる。抗原(モンタージュ)を伝達して体内の最も強力な免疫細胞であるT細胞ががん細胞やウイルスを捕らえるようにした原理」と話した。彼は「これまで抗がんワクチン開発に向けがん細胞抗原を入れたところにコロナウイルス抗原を代わりに入れたのがいま開発中である新型コロナウイルスワクチン」と説明した。

この会社が開発しているワクチンはアストラゼネカとヤンセンなどが開発しているワクチンと似たウイルスベクター方式だ。メッセンジャーRNA(mRNA)基盤であるファイザーとモデルナのワクチンが2回接種しなければならないのと違い1回だけ接種すれば良いように開発中だ。常温流通も可能だ。カン代表は「2回接種する面倒を減らせるだけでなく接種と流通にかかる費用も低くできる」とした。彼は「いまは世界で最も早くワクチンを出したモデルナとファイザーが注目されているが、効能がもっと良いワクチンが来年発売されれば構図が変わるかもしれない」ともした。

セリッドは最近臨床第1・2a相に向けた臨床参加者選別作業に入った。合計150人を集めて進めることが目標だ。臨床第2・第3相は1500人前後で準備中だ。海外の製薬会社などに比べ臨床規模は小さいがすでに開発された外国製ワクチンに比べ効能は劣らないという点を立証し緊急使用承認を受けるのが目標だ。カン代表は「国産帯状疱疹ワクチンもまたこうした方式で市販許可を受けた事例がある。東京五輪を準備する日本だけでなく世界的にワクチンの品薄現象が予想されており、われわれが開発中のワクチンが立つ場所があるだろう」と話した。



Source link