韓国、ワクチン遅れれば来年もマイナス成長、新型コロナ終息しても「以前の水準回復は難しい」(1)

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今年に続き来年も韓国経済の最大の課題は新型コロナウイルスだ。ワクチンは出てきたが、普及時期が不透明な上に、最近の新型コロナウイルス感染再拡大も押さえ込めていないためだ。ワクチンを適時に導入して新型コロナウイルスが消えるとしても以前の水準に経済が回復するのは当面厳しいだろうという憂鬱な分析も出ている。

◇「ワクチン遅れれば来年もマイナス成長」

企画財政部が3.2%、韓国銀行が3.0%、国際通貨基金が2.9%、経済協力開発機構が2.8%など、内外の主要機関が予測した来年の韓国の経済成長率は3%前後だ。数値だけ見れば新型コロナウイルス以前の水準を回復する予定だ。だが今年の経済がマイナス成長したというベース効果を考慮すれば実際の成長幅は大きくない。

最近新型コロナウイルス新規感染者が急激に増えこうした予測値も維持できるか不確実だ。韓国開発研究院(KDI)のチョン・ギュチョル経済見通し室長は「現在のように良くない防疫状況が続くならば経済成長見通しをさらに低くしなければならないかもしれない」と懸念する。

ここに不透明なワクチン普及時期も変数だ。韓国政府は早ければ来年1-3月期からワクチン接種を始めるという。だが十分な接種がいつまでにできるかは未知数だ。最近新型コロナウイルスの感染拡大傾向が続く中でワクチン普及も遅れるならば経済が今年よりも悪化するという分析も出る。

韓国経済研究院は30日に発表した「新型コロナウイルスワクチン導入遅延の経済的影響」で、1日平均感染者が1200人に増加した状態でワクチン普及が来年上半期に始め2022年10-12月期に新型コロナウイルスが終息すれば来年の経済成長率は0%を記録すると明らかにした。ここにワクチン接種が来年下半期に遅れて新型コロナウイルス感染がさらに拡大して感染者が1500人あるいは2500人に増えれば経済成長率もそれぞれマイナス2.7%あるいはマイナス8.3%とマイナス成長しかねないと説明した。

◇雇用衝撃長期化…「財布閉じる」

予定通りにワクチンが普及し新型コロナウイルスが終息しても、新型コロナウイルス以前の水準の経済回復はすぐには難しいという指摘も出る。その背景には進まない雇用回復がある。

KDIは11月に発表した「新型コロナウイルスによる雇用衝撃様相と政策示唆点」と題する報告書で、「新型コロナウイルスで4月に108万件、9月に83万件の雇用が消えたものと推定」した。消えた雇用の大部分は地域サービス業種だったが、製造業分野の雇用も9月基準で16万件減った。

他の業種と違い製造業のような核心雇用は熟練度が必要だ。このため一度失われれば再度作り出すのは難しい。また、製造業の雇用が減れば関連した他の産業の雇用も同時に減少する。KDIは「新型コロナウイルスで製造業の雇用16万件が消え、今後10年間にサービス業雇用16万件が関連製造業から消えるかもしれない」と指摘した。

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