韓国が米国やオーストラリアとともに今年新型コロナウイルス流行前の水準に経済規模を回復するとの見通しが出された。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は7日に非常経済中央対策本部会議兼ニューディール関係閣僚会議を主宰してこうした内容などを盛り込んだ国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しを紹介した。
洪副首相は「IMFが主要20カ国(G20)のうち今年国内総生産(GDP)が新型コロナウイルス流行前の水準に回復する国として韓国を含む8カ国を、先進国の中では3カ国だけを挙げた」と話した。
洪副首相によると、IMFは今年GDP回復力が最も良い国として米国を挙げた。新型コロナウイルス以前の水準を100とした時に、今年の米国の経済見通しは102.7だ。韓国は102.6、オーストラリアが102.0と続いた。洪副首相は「韓国経済が最も強く速く回復する先頭グループの国のひとつであることを意味する」と解釈した。
IMFが韓国の今年の経済成長率を3.6%とし、世界経済成長率の6.0%より低く予想したことに対しては、「韓国が昨年先進国のうちマイナス成長幅を最も最小化した国ということを示している」と説明した。世界経済が昨年3.3%のマイナス成長となったのと比較すると、マイナス1%だった韓国の昨年の指標は良好だ。昨年のベース効果のため今年は相対的に成長率が低く設定されたという意味と解釈される。
洪副首相は「韓国経済が最も強く速く回復する先頭グループの国のひとつ」と評価した。
この日の会議ではエネルギーをあまり使わず炭素排出も少ないスマートグリーン産業団地を全国35カ所に造成する内容の「スマートグリーン産業団地推進戦略」が発表された。セマングム地域から始める。
洪副首相は「これまで産業団地は企業最大集積地として経済発展の核心拠点の役割をしたが、エネルギー多消費、環境問題、生産性低下などの問題が出てきた。これを受け産業団地のエネルギー高効率化、炭素排出量25%縮小などに向けたスマートグリーン産業団地造成戦略をまとめた」と話した。
今年から来年にかけてスマートグリーン国家パイロット産業団地3カ所が造成される。政府はセマングム地域をまず選定した。ここにデータセンター団地、太陽光・風力発電団地も順次作っていく。政府は7月にスマート産業団地候補地をさらに1~2カ所選定する。2023年から毎年4カ所ずつ追加する。2030年までに35カ所のスマートグリーン産業団地が造成される予定だ。
洪副首相は「産業団地簡素化法を積極的に適用し、通常6カ月かかる産業団地開発計画承認期間を短縮し、新設されるデータセンターなどへの円滑な電力供給に向け産業団地内の再生可能エネルギー電力直接取引を許容するだろう」と明らかにした。再生可能エネルギー設備、スマート工場設備建設の用途であれば用地優先供給や分譲価格引き下げの優遇も与える。