韓経:韓国が半導体強国?…「このままでは転落する可能性も」警告

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韓国の半導体産業競争力が米国だけでなく中国や台湾より落ちるという懸念が大きくなっている。写真は3日に権七勝(クォン・チルスン)中小ベンチャー企業部長官(中央)が京畿道竜仁の周星エンジニアリングを訪問し半導体装備製造設備を視察している様子。[韓経DB]
韓国の半導体産業競争力が米国だけでなく中国や台湾より落ちるという懸念が大きくなっている。写真は3日に権七勝(クォン・チルスン)中小ベンチャー企業部長官(中央)が京畿道竜仁の周星エンジニアリングを訪問し半導体装備製造設備を視察している様子。[韓経DB]

「売り上げ1兆ウォン以上」の韓国の半導体メーカーの数は競合国である台湾の3分の1、中国の半分水準と調査された。産業構造がメモリー半導体に偏っている上に「設計-素材-装備-生産」とつながる生態系の構築に失敗した影響と分析される。

韓国経済新聞は11日、全国経済人連合会に依頼し韓国、米国、中国、台湾の4カ国の半導体上場企業の2018~2020年の3年間の業績を分析した。分析対象企業は世界的金融情報企業であるS&PキャピタルIQが半導体(装備含む)業種に分類したところだ。

昨年の売り上げ1兆ウォン以上の企業を集計した結果、インテル(総合半導体)、クアルコム(ファブレス)、ラムリサーチ(装備)などがある米国が32社で最も多かった。台湾もTSMC(ファウンドリー)、ASE(パッケージング)、メディアテック(スマートフォンAP)など21社を保有している。中国もSMIC(ファウンドリー)を含む17社となった。韓国はサムスン電子やSKハイニックスなど7社にとどまった。半導体技術力の「根幹」とされる純ファブレスのうち売り上げ1兆ウォン以上の企業はシリコンワークス1社だけだ。台湾はメディアテックのほかにもディスプレーチップ専門のノバテック、ネットワークチップの強者リアルテックなど売り上げ1兆ウォン以上のファブレスを多様に保有している。

業界では世界的半導体覇権競争で生き残るためには設備投資と研究開発などに対する政府の破格な支援と産業生態系作りが急務だとの指摘が出ている。韓国政府は2019年からシステム半導体育成に乗り出したが明確な実績はないと評価される。

全経連のキム・テユン産業戦略チーム長は「国会が半導体特別法を速やかに制定し韓国の半導体産業生態系構築を支援すべき」と強調した。

◇利益増加率、台湾37%vs韓国13%…K半導体「メモリー偏重」のブーメラン

「半導体強国」。韓国の半導体産業に対する政界でおなじみの修飾語だ。事実だろうか。半導体専門家らに「韓国は本当に半導体強国か」と問えば、「半分は事実」と答える。

サムスン電子、SKハイニックスが世界のメモリー半導体市場で確固とした「ワンツーパンチ」なのは事実だ。だが全半導体市場売り上げでメモリー半導体の割合は30%ほどだ。残りの70%を占めるシステム半導体市場で韓国企業は後発走者だ。「メモリー1位」のタイトルに酔いしれて企業支援に積極的に取り組まなければ韓国の半導体産業は崩壊しかねないという警告が出ている理由だ。

◇急減して小幅に増加した業績

韓国の半導体産業の弱点は業績に明確に現れる。全国経済人連合会が11日に明らかにしたところによると、世界的金融情報会社のS&PキャピタルIQが分類したサムスン電子を含む半導体業種所属の韓国企業143社の昨年の営業利益と営業外利益を合わせた総利益の増加率は12.7%だ。競合する台湾企業の総利益増加率36.8%だけでなく米国の輸出規制で決定的な打撃を受けた中国の44.9%にも大きく及ばない。

韓国の半導体企業に昨年は業績反騰の良い機会だった。2019年に純利益が前年比32.1%急減した影響でベース効果を十分に享受できる環境が作られた。それでも業績増加率が競合国の企業より低調なのはメモリー半導体に対する高い依存度の影響と分析される。

◇市況に従属する産業構造

DRAM、NAND型フラッシュなどメモリー半導体は代表的な「市況産業」に挙げられる。ほとんどのIT製品に使われるメモリー半導体の特性上、世界の景気変動に敏感だ。中長期的に「上昇・下落サイクル」に乗る理由だ。その上メモリー半導体は性能差が大きくない汎用製品が大部分のため差別化も容易ではない。市場価格の相当部分が個別企業の業績に反映されるほかない。

2018年にピークとなったDRAM固定取引価格は2019年に61.2%急落した。韓国の半導体企業の総利益が同年32.1%急減した理由だ。2020年にはDRAM価格が1.4%上がるのにとどまった。サムスン電子などが歩留まり向上と技術力向上に乗り出しても価格変動に手出しする方法は多くない。

市場の状況により減産または増産で対応しているがこれすらも慎重だ。市場参加者が3~5社程度に減った状況で価格に影響を与えるほかなく、これは「談合」とみられかねない。業績の変動性は企業が最も恐れるリスク要因に挙げられる。未来に対する予測の可能性が落ち未来投資財源を調達するのに相当な制約ができるほかないためだ。

否定的な効果はすでに出ている。韓国企業の2020年の研究開発支出は2019年の9.4%より2.5ポイント低い6.9%を記録した。2019年に13.3%、2020年に18.2%だった競合国である台湾の研究開発投資増加率の半分水準だ。研究開発支出が売り上げで占める割合も昨年韓国は8.7%で台湾の9.0%、米国の16.4%に満たなかった。

天文学的金額が投入される施設投資にも慎重にならざるをえない。特にサムスン電子の悩みは大きいという。半導体業界関係者は「DRAM事業の変動性が大きくサムスン電子が1年間にDRAMで多く稼いだからとファウンドリーに大規模資金を投じにくい状況」と説明した。

◇台湾より弱いシステム半導体

対案としては「システム半導体産業育成」が挙げられる。システム半導体はデータ処理・通信・変換などの役割をする製品で、関連産業は大きくファブレス(設計専門業者)とファウンドリー(半導体受託生産)で構成される。付加価値が高く、顧客に合わせた生産が可能で、市況に対する影響が相対的に小さく安定した収益を出せる。

韓国政府もシステム半導体の重要性を認識し、2019年にシステム半導体育成戦略を始動した。目立った成果がないというのが学界と産業界の冷静な評価だ。参入障壁が高く技術蓄積が必要な半導体産業の特性を考慮しなければならないという意見があるが、業界では支援規模が極めて小さく、体系的な戦略が不足しているとの指摘が絶えない。ある韓国ファブレス企業関係者は「売り上げ1兆ウォン以上の韓国のファブレスはシリコンワークス1社だけなのが韓国のシステム半導体の残念な現実」と話した。

システム半導体の競争力は台湾と比較しても大きく遅れているというのが専門家らの指摘だ。台湾では世界1位のファウンドリー企業TSMCが支えており関連事業であるファブレスでは販売量基準でスマートフォン用AP世界1位のメディアテックとディスプレーチップ専門のノバテクなどがある。パッケージング(後工程)ではASEが世界1位で、ファイソンのようなコントローラー専門企業の競争力も相当にあるとの評価が出ている。

韓国はファウンドリーでサムスン電子が世界2位に上がっているがTSMCとは簡単ではない競争を行っている。TSMCは毎年30兆ウォン以上の投資に出ているがサムスン電子のファウンドリー投資は年10兆ウォン前後という。韓国半導体産業協会のアン・ギヒョン専務は「設備投資に対する控除率を少なくとも米国水準の40%まで上げ投資に対するインセンティブを提供すべき」と強調した。

TSMCを中心に前後方関連産業が有機的に回る台湾のように韓国もサムスン電子のような大企業中心の生態系を作らなければならないという指摘も出る。漢陽大学融合電子工学部のパク・ジェグン教授は「サムスン電子とSKハイニックスがファブレス、パッケージング企業を育てて協業できるよう産業規制法案を再検討し税制優遇を増やす必要性が大きくなっている」と話した。

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