研究開発競争力のまた別の軸である大学も同じだ。韓国研究財団によると韓国の大学の技術移転総収入は2018年基準870億ウォンだった。昨年韓国の大学のうち最も多くの技術移転料収入を上げたKAISTがようやく100億ウォンを超えた。韓国の大学を全部足しても米プリンストン大学(2016年基準1600億ウォン)1校に満たない。
現場では「需要者中心の支援が必要だ」と訴える。中央日報は最近科学技術雇用振興院と政府研究開発課題を受けた公共技術基盤の創業企業103社を対象にアンケート調査を実施した。研究開発支援制度の問題点を挙げてほしいという質問に67.0%の企業は「需要者中心の研究開発支援体系が不足している」と答えた。次いで「中長期戦略がない単発性支援」が59.2%、「非効率な行政手続き」が57.3%など、問題が挙げられた。忠清(チュンチョン)圏のH社関係者は「行政文書要求が増えている。本来の研究より書類作業をする時間が増えていることが問題」と訴えた。
専門家は技術基盤の「革新創業」がこうした限界を突破する解答になると口をそろえる。産学研究開発を基盤に革新創業がなされる好循環構造を作ったイスラエルやフィンランド、デンマークなどのようなモデルを作らなければならないという話だ。
研究員創業は国家革新体制(NIS)次元で、教授創業は地域革新体制(RIS)を基に分離して支援すべきという提案も出された。科学技術政策研究院のキム・ヨンファン研究委員は「教授創業は地域縁故を基に現地企業との協力を通じた技術移転や創業成果が高く現れ、研究員創業は国家課題を遂行する過程で研究所企業として主に現れる。これに合わせた支援が必要だ」と強調した。
中央日報の年中企画「革新創業の道」諮問委員であるソウル大学のオ・セジョン総長とKAISTのイ・グァンヒョン総長は創業の障害になる古い規制を速やかに解かなければならないと注文した。
イ・グァンヒョン総長は「創業者に無限責任を問う連帯保証の場合、政策金融では解いたが、民間金融会社では相変わらずだ。こうした連帯保証を不公正取引と見なして無効にできるよう制度化しなければならない」と話した。オ・セジョン総長は「教授が積極的に創業に出るためには1週間に1日、8時間だけ兼職を認めている規制から解かなければならない」と話した。
ソウル大学工学部のイ・ジョンドン教授(『蓄積の道』著者)は「革新創業スタートアップに有能な人材を引き込むためには所得税と譲渡税規制を維持しているストックオプション制度改善が必要だ。優れた修士・博士人材が年俸も少なく、失敗の確率も高いスタートアップに飛び込む時はそれだけの補償が与えられなければならない」と助言した。
研究開発2位の韓国、死蔵特許ばかり吐き出す(1)