(CNN) 米上院(定数100)で22日、与党民主党が成立を目指す包括的選挙改革法案の審議に向けた手続き上の採決が行われた。野党共和党の全員が反対票を投じ、審議入りに必要な賛成60票には届かなかった。
法案は、州レベルで進む投票権制限の動きに対抗し、投票機会の拡大を図る内容。
共和党側は、民主党が自党の支持層を有利にするため、各州の選挙制度に過剰な権限を行使しようとする動きだと非難してきた。
3月に下院を通過した法案が、民主党穏健派の意見で修正されたものの、共和党の賛同は得られなかった。
22日の採決結果は与野党の議席配分に沿って賛成50、反対50の真っ二つに割れた。
上院の規則では、法案の審議に対するフィリバスター(議事妨害)を回避するのに少なくとも60票の賛成が必要とされる。与野党が各50議席を保有する現状では、多くの法案が今回のように審議を阻まれることは避けられない。民主党議員からこの規則の変更を求める声が高まる見通しだが、党内の穏健派は変更に反対している。