フロリダ州サーフサイド(CNN) 米フロリダ州サーフサイドで起きた集合住宅の崩落で、近くのホテルに滞在していた男女が、崩落直前の地下駐車場の様子をとらえた映像を公開した。駐車場は水が噴き出し、がれきが落下している様子だった。
この映像は、近くのホテルに滞在していたアドリアーナ・サルミエントさんとロベルト・カスティエロさんが、崩落の起きた6月24日未明に撮影した。
2人は大きな衝撃音が聞こえたことを受けて撮影を開始。ゲートごしに見える地下駐車場は、天井から水が流れ落ち、コンクリートが崩れ落ちている様子だった。
集合住宅の住人は、物音に驚いた様子でバルコニーに飛び出していた。サルミエントさんとカスティエロさんは道路に駆け出して住人に手を振り、避難を促そうとしたが、分かってもらえなかったという。
次に起きたことは、断片的にしか思い出せないという。「粉塵、それからガラス、石。命がけで逃げた」とカスティエロさん。何が起きたのかを理解するまでには数分かかった。
ホテルに戻った2人が撮影した崩落後の映像には、自分たちがいた場所にまで、大きながれきが散乱する様子が映っていた。
「バルコニーにいた人たちは?」とカスティエロさんは言ったという。「あそこにバルコニーがないことを、理解できなかった」
サルミエントさんは「あそこに住んでいた人たちのことを考えるとものすごくつらい」と話す。
30日夕刻までに確認された死者は18人になった。145人はまだ安否が確認されていない。
地下駐車場については2018年の時点で修理の必要性が指摘されていた。崩落原因に関する捜査はまだ始まったばかりで、究明には何カ月もかかると専門家は予想している。