意外なことに、米国にはフィリピンを防衛する法的な義務が存在していることが分かった。1951年の米比相互防衛条約がまだ破棄されておらず、今でも生きているという。5年前の7月11日は中国の主張が仲裁裁判所で退けられた日でもあった。
中国のフィリピン軍攻撃、米国に条約上の防衛義務=米国務長官
7/12(月) 13:32配信 ロイター
[ワシントン 11日 ロイター] – 米政府は11日、中国に対し、南シナ海でフィリピン軍を攻撃すれば、米国のフィリピン防衛義務を定めた1951年の米比相互防衛条約が適用されることになると改めて警告した。
ブリンケン米国務長官が、南シナ海の中国の権利主張を退けた仲裁裁判所の判断から5年を迎えるのに際し、声明を出した。
中国は南シナ海のほぼ全域の領有権を訴えており、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムと主権争いを繰り広げている。
中国は9日、仲裁裁の判断は受け入れていないと改めて表明した。
ブリンケン氏は、トランプ前政権が昨年7月に示した、中国の海洋権益に関する主張を否定する米政府の方針を確認。「われわれはまた、南シナ海でのフィリピン軍部隊や公船、航空機への武力攻撃は、米比相互防衛条約第四条の下で、米国の相互防衛義務の適用につながると確認する」とした。
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フィリピン以外の国はどうなってしまうのか?
この話がなかなか挑発的だと思うのは、フィリピン以外の東南アジアや台湾に関してはどうなってしまうのかが不明確な点だ。中国がフィリピンだけを避けて他の国にちょっかいを出すようになってはいけない。台湾も南シナ海の一部領有権を保有しているから、暗に台湾防衛の意思を明確化したとも取れなくもない。すると今度は先日のカートキャンベル元国務次官補の発言は何だったのかということになってしまう。
このことに関係しているのか知らないが、数日前にとある人物がツイッターでケネディ暗殺シーンは教育の現場でも使用されていると言いながらその動画をアップして多くの人がシェアしていた。コメント欄ではドゥテルテ大統領は経済だけは筋金入りの親中派だが、閣僚には反中が多く彼らの背中を押すことになるだろうと書かれていた。この際フィリピンにあったかつての米軍基地を再開させるのがいいだろう。韓国からまもなく米軍が撤退することになるし、人員には困らないはずだ。