千葉・四街道の販売店でビンテージバイク盗難か 用意周到な犯行手口と盗難トラックの謎

千葉県四街道市にある中古車販売店で、未明にホンダ製の高級ビンテージバイクが盗まれる事件が発生しました。防犯カメラの映像からは、犯人グループが事前に周到な下見を行い、さらには盗難トラックを使用して犯行に及んだとみられる巧妙な手口が明らかになっています。被害額は約150万円に上り、現在、警察は窃盗事件として2人組の行方を追っています。本記事では、この計画的な犯行の全容と、残された謎について詳しくお伝えします。

未明の下見:不審な2人組の出現

事件は5月11日午前2時頃に発生しました。千葉・四街道市の中古車販売店の防犯カメラが、店の前を通り過ぎた軽乗用車が駐車場に停車する様子を捉えていました。数分後、車から降りてきたのは2人組の不審な人物。一人は緑色のハーフパンツにマスク姿で、手には工具のようなものを持っているのが確認できます。もう一人はフードを深くかぶっていました。彼らはゆっくりと店に歩み寄り、ライトで店奥にある車庫の中を念入りに物色。何かを探しているかのように照らし回した後、一度車に戻り、現場を走り去っていきました。これは、まさに犯行前の「下見」だったとみられています。

夜間の中古車販売店でライトを照らし、物色する不審な2人組の様子夜間の中古車販売店でライトを照らし、物色する不審な2人組の様子

約1時間後の犯行:ビンテージバイクの強奪

下見からわずか約1時間後、再び同じ人物と思われる緑色のハーフパンツにマスク姿の男が、例の中古車販売店に姿を現しました。それに続いて、一台のトラックが店の隣にある駐車場に停車。男は迷うことなく、先ほど物色していた店の車庫へ一目散に向かいます。ライトで車庫内を照らした次の瞬間、男は一台のバイクを押し出し、猛ダッシュでその場から持ち去っていきました。すぐに、もう一人の人物も後を追うように走り去っています。盗まれたのは、店が約150万円で買い取り、手入れをしていた最中だったホンダ製のビンテージバイクで、バイク愛好家の間では特に人気が高いモデルだということです。

事件に残された謎:盗難トラックの乗り捨て

一見、これで終わりかと思われた事件には、さらなる展開がありました。犯行後、なぜか犯人グループが使用していたトラックが現場に乗り捨てられていたのです。警察がトラックを調べたところ、現場から約4km離れた会社から盗まれた盗難車であることが判明しました。用意周到な下見を行いながらも、盗難車を現場に放置していくという行動は、犯人グループの焦りか、あるいは何らかの意図があったのか、謎が残ります。バイク盗難の被害に遭った中古車販売店の社長は、「自分の費用で購入してね、遊ぶなりやっていただきたいなと思いますけどね」と無念さをにじませました。現在、警察は窃盗事件として、逃走した2人組の行方を追跡しています。

この事件は、防犯カメラの重要性と共に、計画的な犯行に対する警戒の必要性を示唆しています。警察の迅速な捜査による早期解決が期待されます。

参照元:
FNNプライムオンライン (「イット!」7月14日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee8a19107e4a64dd630faf8d5c39f4a6aff17a14