ルノーサムスン、半導体不足で工場2日間停止…「XM3」輸出に支障


2019ソウルモーターショーで公開されたXM3 INSPIREのショーカー。[写真 ルノーサムスン自動車]
2019ソウルモーターショーで公開されたXM3 INSPIREのショーカー。[写真 ルノーサムスン自動車]

車載用半導体不足の長期化でルノーサムスン車釜山(プサン)工場の稼働が一時停止する。業界によると、ルノーサムスン車は半導体部品供給不足のため19日から2日間、釜山工場の稼働を停止することにした。

今年に入って現代車・起亜・韓国GMなどが半導体供給の支障で工場の稼働を停止したが、ルノーサムスン車は今回が初めて。ルノーサムスンの関係者は「ルノーグループの積極的な半導体部品供給支援で上半期には支障なく生産していたが、半導体不足状況が長期化し、一時的に生産量を調節せざるを得ない」と述べた。

これを受け、6月以降に輸出に弾みがついている「XM3」の生産に支障が避けられないとみられる。昨年から販売しているSUVのXM3は今年上半期にルノーサムスンの不振を防御した車種だ。上半期の韓国国内販売は8086台、輸出は2万305台だった。ルノーサムスンの販売全体の51%に該当する。

特にXM3は先月、欧州28カ国に販売を拡大した後、欧州だけで月間1万台ほど売れた。ルノーサムスンの関係者は「期待以上に消費者の反応が良く、本社レベルでも関心が高い」とし「ルノーグループ以外の工場では上半期中にシャットダウンしたところが多かったが、釜山工場は稼働を維持していた。これはXM3の輸出好調でグループレベルの配慮があったため可能だった」と説明した。

下半期にも販売好調が続けば、今年のXM3の輸出台数は約8万台になると予想される。これはルノーサムスンが2014年から昨年3月まで委託生産した日産ローグの年間輸出台数(約10万台)に近い。

下半期の生産正常化は労使間の賃金団体交渉にかかっている。ルノーサムスンは昨年、自動車企業のうち唯一、賃金団体交渉を締結できなかった。今年5月には労働組合が基本給2年据え置きに反発してストライキを行い、会社側は職場閉鎖で対抗した。

ただ、XM3輸出物量確保が急がれるルノーサムスンの使用者側は先月、職場閉鎖を解除し、勤務体制を昼・夜間2交代勤務に原状復帰させた。6月には週末特別勤務もあった。

業界によると、XM3の輸出好調を継続し、釜山工場の稼働率を高めるには、下半期にさらなる支障があってはならないという点に労使が共感する状況だ。これを受け、釜山工場の稼働が再開される21日から労使間の賃金団体交渉にも進展があると予想される。



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