中国経済の危機を説明する要素として、マカオ情勢は意外と重要だ。マカオでは”インバウンド”の客が回復しているというが、その中身はほぼ全員が中国人でマカオは中国領だからインバウンドとは言えない状況だ。それもありマカオでは失業率がじわじわと上昇している。
マカオ、インバウンド旅客数の回復続く…10月26日には単日2.8万人を記録
10/29(金) 19:29配信 マカオ新聞
マカオ政府旅遊局(MGTO)は10月29日、同月20日から28日までの1日あたり平均インバウンド旅客数が延べ2.5万人を超え、26日には9月25日に新型コロナ防疫措置が引き締めとなって以降の最多となる延べ2万8299人を記録したと発表。
マカオでは、9月下旬と10月初旬に新型コロナの市中感染確認例が相次ぎ出現。感染力の強いデルタ株だったことから、水際措置及び域内における防疫措置の強化、二度にわたる全市民対象のPCR検査実施などの対策が講じられた。全市民対象のPCR検査結果は全員陰性で、市中における伝播がなかったことがわかり、最後の市中感染確認から約3週間を経た現時点まで新たな感染確認例は出現していない。
マカオにおける状況が再び落ち着いたことを受けて、各種防疫措置についても段階的に緩和も進んだ。10月19日から中国本土との隔離検疫免除での往来も再開となり、これを機にMGTOでは中国本土市場向けのオンラインを活用したインバウンド誘致プロモーションを強化して臨んでいるとのこと。また、今後も中国本土各地でのリアルイベントを通じたプロモーションも積極的に展開し、多くのインバウンド旅客の呼び込み、消費を促進することで、経済効果をもたらし、観光業の復活に寄与したいとした。
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マカオの言うインバウンドは全員中国人
ワトソン君えっ?マカオの話ですか?
そういう事ですね!じゃあ、マカオが出てくる事は話していいんですね。
黒井マカオは中国の一部であり中国の領土だ。マカオが”インバウンド”とか言ってるのは、実際にはインバウンドではないわけ。ここに中国経済の苦しさが隠れてると思うね。人民元で支払われてもインバウンドですと言わないといけない。
ワトソン君確かに・・・。マカオは、コロナ対策を厳しくし過ぎてはいけないのでは?
黒井シンガポールと同じように無理にでも開放しないとまずいよな。もっともシンガポールは今最悪の感染状況だからマカオは自分達の方がマシだと思ってそうだが。マカオがマカオである意味が全くない。
マカオの失業率は上がり外国人労働者も減る
黒井失業率もじわじわと上がってきている。明らかにマカオ経済が落ち込んでいる証拠だと思う。
マカオ、2021年7~9月期の総体失業率2.9%…前回調査から0.1pt悪化
10/29(金) 19:51配信 マカオ新聞
マカオ政府統計調査局は10月29日、2021年7月~9月期の雇用統計を公表。総体失業率は2.9%で、前回調査(2021年6~8月期)から0.1ポイント(pt)下落(悪化)したものの、4ヶ月連続で2%台を維持した。
マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限った失業率は0.2pt下落の3.9%。不完全雇用率は0.2pt上昇の3.9%に。
2021年7~9月期のマカオ居住の労働人口は38.68万人、労働参加率は68.5%。就業人口は前回調査から700人減の37.56万人、マカオ居民に限ると400人減の27.92万人。
失業人口は前回調査時から600人増の1.12万人。求職中の失業者のうち直前までカジノ・カジノ仲介業、建設業に従事していた人の数が多かった。このほか、学校卒業生が労働市場に流入したタイミングにあたり、初めて職探しをする新増労働力の占める割合が2.4pt上昇の14.9%に。
不完全就業者数は600人増の1.50万人。業界別ではカジノ・カジノ仲介業と建設業従事者の占める割合が大きかった。
就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤するマカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元にマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約8.46万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から500人増の47.14万人。
前の四半期(2021年4~6月)との比較では、失業率と不完全雇用率がそれぞれ横ばい。海外労働者の減少により就業人口は300人減となったが、マカオ居民に限ると2800人増。業界別では、カジノ・カジノ仲介業の就業人口が2600人増の8.01万人、不動産・ビジネスサービス業は1600人減の3.17万人に。
今年第3四半期(2021年7~9月)の就業人口の月給中位数は1万6000マカオパタカ(日本円換算:約22.8万円)、マカオ居民に限ると2万マカオパタカ(約28.5万円)。業界別では、カジノ・カジノ仲介業が2万0000マカオパタカ、建設業が1万5000マカオパタカ(約21.4万円)。
マカオで雇用の調整弁となっているのは海外労働者で、コロナ禍で厳しい経済情勢の中、マカオ政府労工局(DSAL)はマカオ居民の雇用の継続と優先就業を確保するため海外労働者数の調整を行っていることを明らかにしている。DSALが29日に発表した資料によれば、年初から10月22日までの間に同局のサポートにより就職に成功したマカオ居民が約2800人いるとのこと。今年9月末時点における海外労働者数は17万1418人で、前年同時期から2万5120人減だった。
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ワトソン君海外労働者が、ドンドン減ってますね・・・。
黒井マカオパタカというのはマカオの通貨で、香港ドルとは1HKD=1.03MOPで固定されている。香港ドルは米ドルとのペッグ制だ。つまり…分かるな?
ワトソン君そうだったんですね!じゃあ、マカオはもう1つの香港ですね。
黒井そういうこと。香港はきちっとしたビジネスと不動産の需要、マカオは観光とカジノと酒池肉林の需要。中国はこうした経済特区を2つ用意することで世界最速の経済成長を成し遂げた…中国経済の本質がここにあるわけ。誰も説明しないけどな。
ワトソン君日本が負けるのは、経済特区がないからなんですね・・・。勉強になります!
黒井中国を支える某勢力が香港とマカオを一大地域に仕立て上げた。それがコロナパンデミックで崩れた。中国経済危機の本質がここにあると言えるだろう。