米国の格付け大手S&Pが中国恒大についてレポートを出し、来年3月と4月にさらに多くのドル建て債の支払いを求められることからデフォルトに陥る可能性大と示したようだ。主力となる不動産ビジネスが事実上機能していないことが理由としている。
中国恒大、デフォルトに陥る可能性極めて高い-S&Pグローバル
11/19(金) 8:23配信 Bloomberg
(ブルームバーグ): S&Pグローバル・レーティングは18日のリポートで、中国の不動産開発大手、中国恒大集団について、来年3月と4月にさらに多額のドル建て債の支払いを迫られることからデフォルト(債務不履行)に陥る公算が極めて大きいとの見方を示した。
マシュー・チョウ氏らS&Pのアナリストはリポートで、「恒大は新規物件を販売する能力を失った。これは主たるビジネスモデルが事実上、機能していないことを意味する」とし、このため完済の可能性は低いと分析した。
リポートはその一方で、不動産セクター内のストレスが高まり過ぎないよう中国当局が不動産規制を微調整することもあり得ると指摘した。
原題:Evergrande Highly Likely to Default as Debt Pressure Builds: S&P(抜粋)
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ほとんど誰からも注目されてない重要な記事
黒井この記事には例によってコメントが全くなく、ほとんど誰からも注目されていない。つまり重要ということだ。日本のマスコミは恒大が傘下企業の株を売って現金を確保した=危機は去ったという論調でしか報道しないが、実際には1,000億円もの損失を確定させたし今回の格付け機関のレポートもむしろ危機の到来を予期するものだ。
黒井そもそも利払いだけで四苦八苦している時点でどうにもならない。そのためだけに優良資産を売り払うというのは、妙な例えだがカードローンの金利部分だけを支払うのにバンガードのETFを売り払うようなものだ。制御不能な借金をしてはならないということが中国人には最後まで分からなかったようだ。