中国の地方財政がいよいよ破綻しつつある。全国の10都市で負債率が500%を超えていて、最も多い都市では何と929%にも達したそうだ。歳入が少ない割に歳出が多すぎるのは、不動産バブルの崩壊と無関係ではないだろう。
地方財政は完全に破綻…中国経済が「崩壊過程」に入ったと言えるこれだけの理由
1/20(木) 6:02配信 現代ビジネス
土地利用権の売却収入に依存する地方財政
不動産バブルの崩壊により、中国では地方財政の悪化が急加速している。
中国の地方政府はこれまで、土地利用権の売却収入に大きく依存する財政運営を行なってきた。この売却収入が地方政府の財政に占めるウェイトは、日本人が想像するものを遥かに凌駕している。
中国にある44の主要都市の「土地財政依頼度ランキング」というものが発表されている。土地財政依頼度というのは、その都市の一般的な収入(税収など)に対して土地利用権の売却益がどのくらいになるかという割合を示すものだ。
例えば税収などの一般的な収入が100あるところで土地利用権の売却益が50あるなら、土地財政依頼度は50%と表示される。全体収入(150)に対して土地利用権の売却益(50)がどれだけ占めるかというものではなく、一般的な収入(100)に対して土地利用権の売却益(50)がどれだけに相当するかという割合で表現しているというところを理解してもらいたい。
2020年にこの土地財政依頼度が最も高い都市は広東省にある仏山市(人口約600万人)で、その土地財政依頼度は180%に達している。
こういう話を持ち出すと、私が極めて極端な一例を取り上げているだけだと思うかもしれないが、主要44都市の中で土地財政依頼度が100%を超えているのは20都市であり、ほぼ半数に達しているというのが実態だ。
恒大集団など不動産ディベロッパーの相次ぐ経営破綻に示されるように、もはや不動産開発は民間企業が扱えるものではなくなった。バブル崩壊を目前にしては仕入れたところで販売の見込みが立たないのである。
そもそも人気の高い土地はすでに売却を終えており、これから販売しようにも目ぼしい場所はほとんど残っていない。こうした事情のために、土地利用権の売却収入に依存する地方財政が大ピンチに陥っていることがわかるだろう。
これを受けて地方政府は大胆な支出削減を行なっている。中国の中で最も財政的に裕福なのは上海市だが、その上海市でさえ警察署の局長の年給は35万元(約620万円)から20万元(約355万円)以下に削減されたことが報じられている。
科員級の公務員の場合でも、年給は24万元(約430万円)から15万元(約265万円)に下がっている。地方公務員の年給削減はおおむね2割から3割であるが、中には5割に達するような例もある。すでに支払った賞与の返還を命じている地方政府もある。
全国10都市で負債率が500%を超える現状
こうした中、中国東北部の黒竜江省にある鶴崗市(人口90万人)が事実上財政破綻したことが明らかになった。かつては石炭の街として栄えたが、石炭の枯渇に伴い衰退した。市が公式発表している一般公共予算によれば、歳入は23億元であるのに対し、歳出はその6倍の137億元に達している。
こんな財政がずっと続いているのに、長年にわたって破綻を認めてこなかったのだ。日本では歳入が歳出の半分以下しかないという都市などないだろうが、中国では決して珍しくないことがわかるだろう。
天津の西、北京の南に位置する河北省覇州市(人口80万人)では、急激に「罰金」の取り立てを増やしたことが発覚した。1ヵ月あたりの罰金の徴収額はそれまでの80倍にまで増えており、これを知った中央政府が不当な罰金の払い戻しを命じたのである。
覇州市が急激に「罰金」を増やした理由は容易に想像がつくだろう。財政の逼迫を少しでも埋めようとして「罰金」の徴収を無理やり進めたわけである。
2021年の10月にポータルサイトの「テンセント財経」などが発表した「都市負債率ランキング」では、86の主要都市のうち最も負債率が高かったのは貴州省の貴陽市(350万人)で、負債率はなんと929%に達している。上位10都市は負債率が500%を超えていた。
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人気のない土地の値段を吊り上げてバブル崩壊
ワトソン君中国は、地方が大変な事になってるんですね・・・。黒井さんが言ってた通りです。
黒井不動産市場と地方財政は切っても切り離せない関係だからな。記事中にもあるように、土地売却が主な収入源だった。ところが不動産開発会社が土地の取得を止めてしまえば即座に財政難に陥るというわけだ。
ワトソン君これって、結構大事な記事なのでは?日本のメディアなのに、珍しいです!
黒井ロイターやブルームバーグでは先月から出てた論調だよ。人気のある土地は既に全部売ってしまったというのも問題になると思うね。明らかに人気ない土地に高値をつけて吊り上げるのがまさにバブルだったからだ。
ワトソン君確かに・・・。中国は、もしロックダウンが長期化したら中心部も人気がなくなるのでは?
黒井それも不安要素の1つだね。具体的に国際金融資本が中国経済成長率を押し下げる要因としてリストアップするほどだ。中国政府が今のやり方を変えない場合、世界から孤立するような事態も考えられる。
いざとなれば地方政府を廃止したり資産没収する
ワトソン君ネットユーザーの反応です!
・中国の経済成長が鈍化しているのは事実です。中国共産党は、今後露呈する矛盾から目を逸らせません
・中国の歴史を見ても、王朝が倒れるのは大量の農民が流民化した時です。地方政府を廃止したりするのでは?
・売る物がなくなったら、新たに固定資産税を導入しようとします。最後に外資系企業の資産や外国人資産を没収します
・中国の土地は共産党の物です。負債は無かった事にします
黒井いざとなれば手段を選ばないのが中国共産党だが、果たしてそれがどこまで通用するかな?世の中そこまで甘い話はない。日本にとってはどうでもいい話だ。
ワトソン君中国の皆さん、世界に迷惑をかけたら賠償してもらいます!領土割譲です!さようなら!
黒井日本には関係ない!どうでもいい!中国さようなら!