中国不動産の監査法人が相次いで辞任しているという。監査法人PwCが辞めたことが分かった合生創展集団の株価が暴落したそうだ。辞任理由は明らかにされていないものの、不動産セクター全体に深刻な影響を与える可能性があるという。
中国不動産業界、監査法人の辞任相次ぐ-PwC去った合生の株価急落
1/28(金) 16:05配信 Bloomberg
(ブルームバーグ): 中国不動産業界で開発会社の監査法人辞任が相次いでいる。プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が監査法人を辞めたと発表した合生創展集団の株価が28日に急落し、決算発表シーズンを控え、新たな波紋が広がっている。
香港に上場している合生創展は、監査手続きの完了には十分な情報が得られなかったとしてPwCが監査法人を27日付で辞めたと発表した。
合生創展株は28日の取引で一時30%を超える値下がり。同社のドル建て債も記録的な値下がりとなっている。クレジットトレーダーらによれば、中国の高利回りドル建て債は額面1ドルに対し少なくとも3セント下げている。
今週に入り中国奥園集団がデロイトトウシュトーマツの監査法人辞任を発表。奥園の流動性問題に照らして必要な追加手順などのため監査手数料で折り合いがつかなかったとしている。世茂集団の中国本土部門も27年ぶりに監査法人を変更すると発表した。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、アンドルー・チャン氏は「比較的強い中国の不動産開発会社である合生創展の監査法人をPwCが突然辞めたことで、他の監査法人が続々と辞め始める可能性がある」とリポートで指摘。PwCの辞任理由は「中国不動産セクターに深刻な影響を与える可能性」があるものだとし、こうした動きが株式・債券価格のボラティリティーを一段と大きくし、決算発表遅延のリスクを高め得ると警告した。
合生創展は27日の届け出で、PwCが「グループの株式投資・不動産プロジェクトの一部に関する会計処理およびグループの投資不動産バリュエーション」などの情報を入手していないことを明らかにした。
ブルームバーグは28日に合生創展とPwCと接触したが、両社はいずれもコメントを控えた。
原題:China Developers Sink After Hopson Stokes Fear of Auditor Exodus(抜粋)
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中国経済に合掌するタイミングか?
黒井こうした重要な報道は時に難解で、一般国民にとっては監査法人が何をするためにあるのかも説明してもらわないといけない。日本のマスコミは小難しいが重要なニュースを敬遠しがちな部分がある。よってロイターやブルームバーグから必ず最初の一報が出てくる。分かりにくいが、非常に重要な報道だ。
黒井ネットユーザーは「合掌の株価急落」に見えたと揶揄していた。中国経済にナムナムするわけだ。だがこういう報道はリアルに何かを示唆している可能性もあることから、弱っていた中国経済に最後のとどめを刺すかもしれない。何がきっかけになってもおかしくない。