事件が起きたマンション(15日午後、大阪府高槻市で)=宇那木健一撮影
大阪府高槻市のマンション通路で14日、住人の女性(40)と府内の男子高校生(17)の2人が血を流して倒れているのが見つかり、府警は15日、高校生が女性を殺害しようとした疑いが強まったとして、高槻市内にある高校生の自宅を殺人未遂容疑で捜索した。高校生は、女性と同居する長女(17)の元交際相手。現場からは警棒や手錠のほか、ロープなどが見つかっており、府警は襲撃後、拘束する狙いがあったとみて調べる。
発表によると、女性はこのマンション2階に住み、女性と高校生は14日午後6時頃、2階の通路で意識不明の状態で見つかった。高校生は胸に刺し傷があり、自らも負傷したとみられる。
事件発生時、部屋にいた長女は府警に「宅配便を名乗る男が玄関ドアをたたき、母がドアを開けて対応すると、突然部屋に入ってきた。自分は(2人が)もみ合う隙に逃げ出した」と説明。長女に、けがはなかった。
通路には警棒が落ちており、女性の後頭部には殴られた痕があった。室内からは血の付いたナイフが見つかり、実在する宅配業者の段ボール箱の中にはスタンガンや催涙スプレー、手錠が入っていた。ロープや拘束用具が詰められたリュックサックも押収された。
捜査関係者によると、長女は高校生について「中学の同学年で、約2年前に1か月ほど交際した」と話しているという。2人は別の高校に通っている。