ロシア国防相主張「ウクライナがコロナ実験」 軍事侵攻で生物兵器使うための口実づくりか


 一部運転中で3月4日に制圧された南部ザポロジエ原発には補修に必要な専門家を派遣できず、予備部品や機材も供給不能に。ロシア軍は同原発に隣接する貯水池の土手に地雷を埋設したという。

 一方、米国防総省高官は記者団に、首都キエフを3方向から攻めているロシア軍のうち、北西のホストメリ空港周辺で停滞していた部隊が9日時点に比べ約5キロ前進し、市中心部から約15キロに迫っていると明らかにした。北東の部隊も約40キロの地点まで進軍。

 首都包囲を狙って攻勢を強めているようで、ロシアのショイグ国防相は、中東からの義勇兵約1万6000人が東部で軍事作戦に加わる用意があると述べた。ロイター通信によると、プーチン大統領は安全保障会議で、ロシア軍と戦うことを望む人々の“参戦”を許可すべきだとの見解を示した。

 こうした中、米国がウクライナで生物兵器開発に携わっているとして、ロシアが国連安全保障理事会の緊急会合を開催するよう要請、11日に開かれることになった。同国国防省は、米国の支援を受けたウクライナの研究所で「コウモリのコロナウイルスのサンプルを使った実験」が行われていたと主張。アフリカ豚熱、炭疽(たんそ)菌などにも触れた。外務省は、ウクライナの保健省がペスト、コレラなどの病原体サンプルの廃棄を命じたことを示す資料が侵攻後に見つかったとしている。

 米国は、ロシアの主張は虚偽で、ロシア軍が生物兵器を使うための口実づくりの恐れがあると警戒している。



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