ロシア「助けて!連邦証券保管機関の口座が凍結!このままだとデフォルトする!」

大事かつ分かりにくいのがブルームバーグの記事の特徴だが、ロシアは来月4日に巨額の元本支払いを予定している。ロシア政府は連邦証券保管振替機関(NSD)を通じて支払いを実行するようだが、国際証券決済機関クリアストリームがこのNSDの口座を凍結したそうだ。つまり物理的にデフォルトしてしまう可能性が高まった。

ロシア、20億ドルのドル建て債償還を示唆-4月4日が期日
3/28(月) 23:26配信 Bloomberg

(ブルームバーグ): ロシアは来月償還期限を迎える国債の元利払いと2042年4月償還債のクーポン支払いを行う意向を示した。

ロシア財務省は連邦証券保管振替機関(NSD)に対し、4月4日に満期となる20億ドルのドル建て債について「金利の支払い」と「元本の支払い」があると通知。ウクライナ侵攻で制裁を科されて以降、この償還額は最大。

同じく4日が期日の42年4月償還債の利払いについても通知した。この支払額は8400万ドルに上る。

NSDはロシア政府が発行した外貨建て債券の一部について政府から資金を受け取り、支払いを実施する。ただ、国際証券決済機関クリアストリームは先週末、NSDの口座を凍結したと発表、ルクセンブルク当局の検証に基づき解除時期を決定すると説明した。クリアストリームの報道担当者は決定時期についてコメントを控えた。

原題:Russia Signals Repayment Coming for $2 Billion Bond Due in April(抜粋)

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https://news.yahoo.co.jp/articles/7a42a547812bdb999a84e399a36c76af3c239499

「ただNSD口座凍結…」と後からボソッと言うも聞いてない


黒井コメント欄は誰一人として記事本文を読んでないか、あるいは読んでも理解できなかった様子だ。経済記事を読み解くにはある程度の知識や素養は必要になるが、ブルームバーグが明らかに記事の優先順位を間違えたのが原因だろう。NSDの口座が凍結されたなら償還も利払いもへったくれもないはずだが、それが記事タイトルに入らなかった。

黒井ロシア財務省としては「利払いと元本払いの20億ドル超をNSD口座に入れた!凍結されたならば国際機関の方が悪いのでデフォルトはしてない!」と言い張るだろうか?デフォルトしたかどうかを決めるのは債権者であり格付け機関であって、ロシア政府ではない。非常に楽しみな展開となってきた。