(写真:読売新聞)
兵庫県尼崎市教育委員会は29日、市立小学校1校が今春までの4年間、他校の公印を誤って印刷した卒業証書を渡していたと発表した。印刷データを取り違えたとみられ、今春の卒業生がミスを見つけるまで誰も気づかなかったという。小学校は、4年間の卒業生計553人の家庭を訪問して謝罪し、正しく印刷された卒業証書と取り換える。
市教委によると、卒業証書に印刷されている2種類の公印が、校名が一文字違いの近隣小学校のものになっていた。2018年度に卒業証書への公印の押印を手作業から印刷に変更した際、市教委が印刷システムの導入研修でサンプルとして示したデータが近隣小学校のもので、取り違えた可能性が高いという。
公印の印影は古代文字の篆書(てんしょ)体で、教職員は気づかなかった。今春に卒業した児童が漢字に詳しく、小学校に「間違っている」と問い合わせ、発覚したという。