複数の亀裂が入った道路(31日、甲斐市団子新居で)
山梨県甲斐市菖蒲沢地区で建設が進むメガソーラー(大規模太陽光発電所)周辺の住宅地で、道路が一部破損し、複数の亀裂などが生じていることがわかった。地元住民によると、工事現場に向かう大型車両の通行などが要因とみられるという。市は1日に住民から対策を求める要望を受け、調査に入る方針だ。
破損したのは、発電所の工事現場から約500メートル離れた同市団子新居の市道(幅約2・5~3メートル)。約30メートルにわたってアスファルトに亀裂やへこみがあるほか、道路端が一部変形している。地元住民によると、着工した一昨年春に大型車両の通行が始まった。
メガソーラーは完成が大幅に遅れており、県は3月、東京都内の開発業者に対し、防災工事を5月20日、全体工事を8月末までに終えるよう命令を出した。以来、大型車両は日中に数分おきに往来し、住民側は「道路の損傷が激しくなった」としている。
下請け業者によると、大型車両は早朝を避け、速度を落として通行させるなど、騒音や道路への負担を減らすよう配慮しているという。
道路脇に住む自営業男性(72)は「路盤の弱い生活道路なので陥没などが起きないか心配」と話す。
市は「応急的な補修が必要な場合、工事に支障が出ないよう対応したい」としている。