「緑色ジャガイモ」食べて救急搬送、食中毒に苦しむ 「知らなかった」の声も…農水省に聞く注意点


「緑色ジャガイモ」食べて救急搬送、食中毒に苦しむ 「知らなかった」の声も...農水省に聞く注意点

食べると食中毒症状になったジャガイモ(写真は、らぴ☆すまいる!@rapismileさん提供)

【実際の写真】切ったら緑色だったジャガイモ

 緑色の部分に含まれる天然毒素のソラニンやチャコニンによる作用だ。農林水産省では、「ジャガイモによる食中毒を予防するために」と題して公式サイトで注意を呼びかけている。

■キッチンの照明が薄暗かったため気づかなかった

 食中毒の体験については、「らぴ☆すまいる!」さん(@rapismile)が2022年3月27日からリアルタイムでツイッターにつづった。

 ツイートやJ-CASTニュースが31日に取材して聞いたところによると、らぴさんは27日20時半ごろ、親戚からもらったジャガイモをゆでるなどして、明太子とバターで調理し、2個を食べた。ジャガイモの中は、全体が薄い緑色になっていたが、らぴさんは、キッチンの照明が薄暗かったため気づかなかったという。渋くておいしくないと思いながらも、2個目の途中で気持ち悪くなるまで食べ続けた。

 食後30分して、酷い吐き気に襲われ、舌とノドのしびれや指先の震えまで出た。他の切ったジャガイモを明るい部屋に持っていくと、中全体が緑色と分かったが、新種のジャガイモだと思い込んだとも明かす。

 ツイッターでこの症状を書き込むと、食中毒の可能性があるため救急安心センター♯7119番に相談すべきとの指摘があった。そこで、らぴさんは相談し、同日23時半ごろに救急車で病院に運ばれた。病院では点滴を受けるほどの症状だった。薬を処方されて帰宅したが、翌日も下痢や腹痛に悩まされて寝込んでしまい、食べてから1日半経ってやっと症状が軽くなったとしている。

 農水省サイトの注意呼びかけによると、ジャガイモの芽や、光が当たって緑色になった皮などには、ソラニンやチャコニンが多く含まれている。ジャガイモをゆでても、ソラニンなどは分解しないという。この部分を取り除かないで食べると、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがある。多量に摂取すると死ぬ可能性があるともしている。

 同サイトでは、小学校の調理実習などで食中毒が毎年起こっているとし、奈良県内の小学校では15年1月22日、校内で栽培・収穫したジャガイモを調理して食べた51人のうち31人に吐き気や腹痛などの症状が出たことを挙げた。



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