首相官邸=竹内幹撮影
政府が月内に取りまとめる物価高への緊急対策で、低所得の子育て世帯を対象に子ども1人につき5万円を再支給する方向で検討していることが19日分かった。岸田文雄首相は生活困窮者への支援を緊急対策の柱の一つと位置づけて具体策の取りまとめを指示しており、給付金の対象や金額が焦点となっていた。
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政府は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済的影響が大きい低所得の子育て世帯に対して2020年度に2回、21年度に1回、給付金を支給してきた。当初は児童扶養手当を受給するひとり親世帯のみが対象だったが、21年度の給付では両親がそろっている住民税非課税世帯にも範囲を拡大。子ども1人あたり一律5万円を給付した。今回の給付も同様の枠組みが念頭にあり、22年度当初予算の予備費から約2000億円を支出する方向で与党との調整を進める。
緊急対策では、新型コロナの影響を受けた困窮世帯に給付している「生活困窮者自立支援金」の支給要件の緩和も検討している。【中川友希】