第1管区海上保安本部は30日、知床半島西側の「カシュニの滝」付近で見つかった観光船「KAZU I(カズワン)」について、測量船での調査の結果、水深約115メートルの海底に沈んでいることを明らかにした。1管などは、船内に行方不明者がいる可能性があるとみて水中カメラを使った捜索を始めたが、手がかりは見つかっていない。
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事故は30日で発生から1週間となった。これまでに知床岬周辺や岬東側の海上などで14人が見つかり、いずれも死亡が確認された。行方が分からないのは12人。

(写真:読売新聞)
海上保安庁の測量船「天洋」が現場海域を調査し、データを解析して作った海底地形図では、カズワンは水深約115メートルの海底にあった。沖に向かって深くなる傾斜地に、船底を下にした状態で沈んでいた。
船内の捜索は、海上自衛隊の掃海艇「いずしま」と同庁の巡視船「えりも」から、水中カメラを搭載した無人機を計4回沈め、遠隔操作する方法で行われた。船の後部ドアが1か所、開いているのが確認された。1日も捜索を続ける。
1管は30日、亡くなった2人の身元を新たに発表した。2人は、東京都葛飾区の加藤直幹(なおき)さん(35)、東京都北区の竹川有哉さん(33)。