観光船「KAZU I(カズワン)」=知床遊覧船のウェブサイトから
北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故を巡り、国土交通省は17日、運航会社「知床遊覧船」側が、事故当時の運航管理補助者はカズワンに乗っていた豊田徳幸船長(行方不明)のみだったとの説明をしていると明らかにした。事故当時、船の航行中は事務所にいるべき運航管理者の桂田精一社長は外出していたことが判明している。事故時に陸上で運航管理を担うスタッフが誰も事務所にいなかった形だ。
【写真】被害者らが発見された場所
立憲民主党の国会議員によるヒアリングの席上で、国交省幹部が説明した。説明などによると、同社の運航管理補助者は2021年の時点では5人いた時期もあったが、事故時は豊田船長のみになっていたという。今回の事故を受けた特別監査の過程で判明したといい、国交省は詳しい状況の確認を進めている。
安全管理規定上、運航管理者は船の航行中、事務所にいるよう定められており、不在の場合は運航管理補助者が代行することになっている。【大場弘行】