大阪府警本部
大阪の繁華街・ミナミのホテルで、人数を偽って宿泊したとして、大阪府警南署は20日、飲食店従業員の和田翔介容疑者(23)=大阪市東淀川区=を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。客室には、ミナミの観光スポット「グリコの看板」周辺で知り合ったという少年ら4人が滞在していた。
グリコの看板下の遊歩道は通称「グリ下」と呼ばれている。南署によると、近年はSNS(ネット交流サービス)を通じ、居場所がない不特定多数の若者らがたむろしており、児童買春など犯罪被害に遭う恐れがあるとみて警戒を強めている。
逮捕容疑は4月25日夜、大阪市中央区のビジネスホテルで、2人分の宿泊料金しか支払っていないのに、5人で利用したとされる。容疑を認めているという。
南署によると、客室に複数の未成年が出入りしていたことから、ホテル側が「不正宿泊の疑いがある」と110番通報した。南署員が客室を訪ねると、10代の男女4人が室内にいた。「グリ下」でたむろする中で、和田容疑者と知り合ったという。
南署は「グリ下」の若者らとのつながりについて、実態解明を進める。【小坂春乃】