(写真:読売新聞)
男性教員に罵倒され、校舎から飛び降りて重傷を負ったなどとして、静岡県中部の女性(22)が県と当時の校長、教員に損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、静岡地裁であり、菊池絵理裁判長は「教育的指導の範囲を逸脱した行為があった」として県に220万円の賠償を命じた。校長と教員については「公務員個人はその責任を負わない」などとして棄却した。
判決によると、女性は県中部の県立高校に通っていた2016年、大学で行う予定の研修を断ったところ、教員に「非常識」などとLINEで何度も叱責(しっせき)されるなどした。校内で呼び出された後、逃げたいという思いで校舎3階から飛び降り、手首の骨を折った。
判決後、原告代理人の小川秀世弁護士は「指導を超えた行為と認められたのは評価できる」と話した。県教育委員会は「判決の内容を精査して対応したい」としている。