インドネシアのスタジアム暴動、「選手の腕の中で」死んだ人も 子供の犠牲32人に

[ad_1]

インドネシアのスタジアム暴動、「選手の腕の中で」死んだ人も 子供の犠牲32人に

インドネシアのスタジアム暴動、「選手の腕の中で」死んだ人も 子供の犠牲32人に

インドネシア東ジャワ州のカンジュルハン・スタジアムで1日、サッカーの試合後に暴動が発生し、多数の死傷者が出た事件で、子どもの死者は32人に上った。同スタジアムをホームとするアレマFCのハヴィエル・ロカ監督は、「選手の腕の中で」死んだ観客もいたと話した。

暴動は、アレマFCが2-3で宿敵のペルセバヤ・スラバヤに敗れた直後に発生。125人が亡くなった。ロカ氏は「精神的に打ちのめされている」と語った。

当局によると、最年少の死者はわずか3歳だったという。

事件では、試合終了後にサポーターらが暴徒化し、ピッチに押し寄せた。これに警官らが催涙ガスを発射すると、スタジアムはパニック状態になった。何千人もが出口へと押し寄せ、多くの人が窒息した。負傷者は320人以上に上った。

これまでに警官18人ほどが、催涙ガスの発射をめぐって、取り調べを受けている。また、スタジアムのあるマラン市の警察トップが解任され、少なくとも9人の警察関係者が停職となった。

BBCが取材した目撃者は、警察はファンとの間で状況が「緊迫」した後、多数のガス弾を「連続的かつすばやく」発射したと語った。

ソーシャルメディアに投稿された動画には、スタジアムの外に出ようとするファンたちがフェンスをよじ登っている様子が映っている。スタジアムの床の上に死体が横たわっているとみられる映像もある。

現場にいたチャンドラさんは、スタンドを覆った煙が一瞬で、観客の間にパニックを引き起こしたと話した。

「小さな子供は泣き、女性は気を失い、あちこちで悲鳴が聞こえ、みんな外に飛び出していった」

観客の1人だったエコさんは、逃げようとする人があまりに多く、スタンドの出口から外に出られなくなったという。エコさんは、「友達とスタンドの上まで戻り、スカーフで煙をよけた。そのあとフィールドに飛び込んで、横のドアから下に降りた」と語った。

エスター・アンダヤネングチャスさんは、17歳の娘デボラさんがこのパニックに巻き込まれ、首の骨折や脳の腫れなどの重傷を負ったとBBCに語った。

「娘にはその日、試合に行かないように頼んでいた。朝になっても娘は家に戻らず、友人たちが探していた」

「病院の緊急病棟でも探しましたが、いなかった。病院には霊安室を見るように言われた。デボラは身分証明書を持っていなかったので、混乱があった」

他にも、混乱の中で「私の子供はどこだ」と叫ぶ親の声を聞いた目撃者もいる。ある男性は、子供をかばいながら倒れる親を見たと語った。

「母親が子供を抱きしめたまま失神し、その隣で男の子が失神した」と、この目撃者はBBCに語った。

「何人かのサポーターがその母親と男の子を抱き上げてスタジアムの外に出た。彼らは意識不明で運ばれていった。おそらく催涙ガスのせいだろう」

試合を観戦していたムハマド・ディポ・マウラナさん(21)はBBCインドネシア語に対し、試合終了後にアレマのファン数人がホームチームの選手に抗議しようとピッチに入ったが、すぐに警察に取り押さえられ「殴られた」と述べた。

その後、多くの観客が抗議のためにピッチに入ってきたという。

「警察犬や盾を携えた警察や兵士が前に出てきた」と、ディポさんはBBCに語った。また、観客に向かって催涙ガスが20回以上発射されるのを聞いたという。

警察のデディ・プラセチョ報道官は、捜査対象の警官らには「武器を保持する責任があった」としたうえで、内務調査チームの調査を受けていると説明した。

さらに、現場のセキュリティチームや、インドネシア・サッカーリーグの関係者も捜査対象になっていると付け加えた。

インドネシアの人権委員会は、この事件について独自に調査を行うと発表。ジョコ・ウィドド大統領は、公式調査が行われるまでトップリーグの全試合中止を命じた。

人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは、警察の対応は非武装の群衆を統制するための「国家による過剰な力の行使」に相当すると述べた。事件の翌日夜には首都ジャカルタで抗議活動があり、参加者が「警察の残虐行為を止めろ」というプラカードを掲げた。

同国の警察は以前から、密集したスタジアムで催涙ガスを頻繁に使用することで批判されている。

アレマFCのロカ監督は、スペインの放送局カデナ・セールの取材に対し、警察は観客を統制しようとするあまり「一線を越えた」のだと思うと語った。

一連の調査は、国際サッカー連盟(FIFA)がこの事件について「「サッカーに関わるすべての人にとって暗黒の日であり、理解を超える悲劇」と呼んだ後に発表された。

FIFAは、試合において警察などが「群衆を統制するためのガス」を携行・使用することは認められないと定めており、インドネシアサッカー協会(PSSI)にこの件に関する報告を要求している。

治安当局トップのマフッド・MD氏は、3万8000人収容のカンジュルハン・スタジアムであったこの夜の試合では4万2000枚のチケットが販売されていたと、インスタグラムに投稿した。

東ジャワ警察トップのニコ・アフィンタ氏は、「無秩序な状態になっていた。人々は警官を襲い出し、車両を破損した」と説明。死者には警官2人も含まれているとした。

また、「すべての人が無秩序な状態だったわけではない。ピッチに入った3000人ほどだけだ」と述べた。

そして、逃げ惑うファンたちは「出口の1点に向かった。その後、人々が増え、積み重なる中で息ができなくなり、酸素が不足した」と付け加えた。

(英語記事 Fans ‘died in the arms’ of players in stadium crush)

(c) BBC News

[ad_2]

Source link