レイセオン、FA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能はAPG-83に匹敵

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ポーランド向けのFA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能は謎に包まれていたが、開発元のレイセオンは「Phantom Strikeの性能がAPG-83に匹敵する」と明かし注目を集めている。

APG-83がGaAs技術で作られているのに対してPhantom StrikehがGaN技術で作られているため

韓国航空宇宙産業(KAI)が発表していたFA-50 Block20には韓国製レーダー、大型コックピット用ディスプレイ、電子戦システム、目標照準ポッド、新型の戦術データリンク、空対地巡航ミサイル、視界外空対空ミサイル、密着型増槽/CFT、空中給油能力などの統合が予定されていたが、米国政府がFA-50へのPhantom StrikeとAIM-120Cの統合を承認したらしい。

レイセオン、FA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能はAPG-83に匹敵

出典:Ministerstwo Obrony Narodowej

レイセオンが開発したPhantom StrikはT-7A、FA-50、F-5、ヘリ、UAVなど軽量で小型な航空機機向けのAESAレーダーで、ポーランド向けのFA-50PL(Block20ベースのカスタム仕様)にも統合される予定だ。

Phantom Strikの特徴は窒化ガリウム(GaN)技術で製造された半導体製送受信素子を使用している点と、張る冷却装置が不要=空冷式を実現している点で、レイセオンの関係者はジェーンズに「Phantom Strikeの重量とコストは最新のAESAレーダーの約半分で、小型のPhantom Strikeでも目標の検出範囲はF-16と同等、中型のPhantom StrikeならF-16よりも優れている」と明かしていたが、F-16V搭載のAPG-83と比較しての話なのか、F-16C/D搭載のAN/APG-68シリーズと比較しての話なのかは不明だった。

レイセオン、FA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能はAPG-83に匹敵

出典:U.S. Air National Guard photo by Staff Sgt. Sarah M. McClanahan アップグレードを終えたF-16のレーダー

しかしFA-50PLを導入するポーランドメディアの取材に応じたレイセオンのエリック・ディトマーズ氏は「Phantom Strikeの性能がAPG-83に匹敵する」と明かし注目を集めている。

ポーランドメディアはFA-50PLのレーダー性能がF-16よりも劣るのではないかと質問、これにディトマーズ氏は「ポーランド空軍が使用するF-16C/D Block52+より優れていて、F-16向けのAESAレーダーに匹敵する性能を備えている。これはAPG-83がGaAs技術で作られているのに対してPhantom StrikehがGaN技術で作られているためだ。重量やコストの面でも優位性を備えるPhantom StrikeをF-16C/Dに搭載することもできる」と主張した。

レイセオン、FA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能はAPG-83に匹敵

出典:Raytheon Phantom Strike

ポーランドメディアは「それならPhantom Strikehの技術でF-16向けのより大きなレーダーを作れば良いのではないか」と質問を重ねたが、ディトマーズ氏は「(APG-83に匹敵するものを)小さなアンテナで実現しているPhantom Strikeの性能は十分なので、これ以上の性能を高めるためにコストを支払う必要があるのかは疑問だ」と答え、Phantom Strikehの大型化は実際のミッションで必要な性能とやりたいことを良く考える必要があると述べているのが興味深い。

さらに面白いのは「Phantom Strikeの販売にはFMSの手続きが不要で、他のAESAレーダーでは到底不可能な技術移転や現地生産にも対応している」「Phantom Strikehは可動部部品の削減や空冷式の採用で故障する部分が極端に少なくレーダーの保守が本当に楽だ」と言及している点で、50基程度しか導入しないポーランドへの技術移転も可能だとディトマーズ氏は述べている。

レイセオン、FA-50PLに統合されるPhantom Strikeの性能はAPG-83に匹敵

出典:Lockheed Martin F-16V

ポーランド国防省の関係者は「FA-50PLの性能はF-16と大差がない(エンジン性能が異なるので飛行性能を含めた話ではない)」と説明していたが、これはPhantom Strikeの性能がAPG-83と同等なのを知っていたからこその話だったのだろう。

因みにマレーシア空軍も選定を進めている軽戦闘機調達にテジャスMK.1Aではなく、Phantom Strikeが統合されたFA-50Block20を選ぶ可能性が濃厚らしい。

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※アイキャッチ画像の出典:KAI

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