
(写真:読売新聞)
ロシア国防省は29日、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島西部セバストポリの港湾一帯で、露海軍黒海艦隊の艦艇や民間船がウクライナの無人機などで攻撃されたと発表した。タス通信などによると、この攻撃を受け、露国防省は黒海経由でのウクライナ産穀物の輸出に関する国連などとの4者合意の参加停止を表明した。
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穀物輸送の安全確保に関わっている露軍艦艇も狙われたことを理由に挙げた。穀物の海上輸出に関する合意は11月19日で期限切れを迎えることになっている。最近は露側の妨害で輸出量の減少が指摘されていた。
露国防省によると、攻撃には無人機9機と無人艦艇7隻が使われ、損害は掃海艇1隻などにとどまったとしている。
ただ、ウクライナ軍の情報機関はSNSで、今年4月に沈没した大型巡洋艦「モスクワ」に代わって黒海艦隊の旗艦になったフリゲート艦が損傷したとの見方を伝えた。ウクライナ軍は否定も肯定もしていない。
一方、露国防省は29日の攻撃に英国も関与したと主張した。英国防省は同日、SNSを通じ「大きなウソだ」と否定した。