トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡入り口で検査を受ける、穀物を積んだ貨物船(2022年10月31日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】ウクライナの港から10月31日、穀物などの農産物を積んだ貨物船が出港した。ロシアは先週末、世界的な食糧危機の緩和に向け交わしていた穀物輸出合意の履行停止を発表しており、自国抜きでの合意履行継続は「危険」であると警告している。
【写真】穀物を積み、ボスポラス海峡に到着した貨物船
海上交通を追跡するウェブサイトによると、少なくとも10隻がウクライナの港を出港。これには、世界食糧計画(WFP)がチャーターし、「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれるアフリカ大陸北東部地域に対する緊急支援向けの小麦3万トンを積んだ貨物船が含まれる。
ロシアは29日、ウクライナがクリミア(Crimea)半島の黒海艦隊に対する「大規模な」無人機攻撃を行ったと非難し、穀物輸出合意を仲介した国連(UN)とトルコに対して合意の履行停止を通告。一方のウクライナは、ロシアの主張は「偽りの口実」だとして非難している。
トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、合意の履行維持に向けた努力を続けると表明。穀物輸出に関する「共同調整センター(JCC)」は30日夜の発表で、31日の輸送スケジュールはウクライナ、トルコ、国連の代表団の間で合意され、ロシアにも伝達されたと説明した。【翻訳編集】 AFPBB News