香港・沙田のショッピングモールで、「香港に栄光あれ」を演奏する男性とそれを聞く人々(2019年9月11日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】韓国・仁川(Incheon)で13日に行われたラグビーの国際大会の韓国対香港の試合で、国歌斉唱時に中国国歌ではなく、香港の民主化デモで歌われた曲が演奏された。香港政府は14日、「強い遺憾の意」を表明し、大会主催者に抗議した。
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問題となったのは、7人制の国際大会「アジアラグビーセブンズシリーズ(Asia Rugby Sevens Series)」の第2戦。
香港代表チームの国歌斉唱で、2019年の大規模デモの際に匿名の作曲家が制作し、民主化運動の賛歌となった「香港に栄光あれ(Glory to Hong Kong)」が演奏された。香港国家安全維持法が施行された現在は、演奏は事実上禁止されている。
香港政府は声明で「中国国歌の代わりに、暴力的な抗議活動や『独立』運動と密接に関連する曲が演奏されたことに強い遺憾の意を表し、抗議する」としている。政府報道官は、「国歌はわが国の象徴だ。大会主催者は、国歌に正当な敬意が払われるよう保証する義務がある」と述べた。
香港政府によると、主催者側は謝罪し、試合後に中国国歌を流した。
香港当局は、香港ラグビー協会に対し、今回の件についての調査と、大会主催団体「アジアラグビー(Asia Rugby)」への「強い異議申し立て」を命じた。
協会の予備調査では、香港チームから主催者へは中国国歌の音源が提出されており、「香港に栄光あれ」が演奏されたのは「主催者側のジュニアスタッフの人為的ミス」とされている。【翻訳編集】 AFPBB News