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ウクライナ軍とロシア軍の戦いは泥濘んだ土地の影響で全体に低調だが、バフムート周辺の戦いだけは例外的で、市街戦のマリンカを巡る戦いも1m先の土地を奪い合う戦いが続いている。
ヘルソン州の戦い:前線にほぼ変化なし
ヘルソン州ではウクライナ軍の特殊部隊がドニエプル川左岸に上陸して国旗を掲げている様子が確認されており、ロシア軍はオレシキーやノーバ・カホフカに続きカホフカからも占領行政の関係者や民間人の連れ出しを始めている。
ウクライナの原発を管理するエネルゴアトム社は27日「ロシア軍がザポリージャ原発からの撤退を準備している兆候がある」と明かしたが、ロシア側は直ぐに「計画していない」と否定。
しかし露独立系メディアのМедуза(メドゥーサ)は「ザポリージャ原発からの撤退と引き換えにウクライナを通過する石油や天然ガスのパイプライン輸送(特にハンガリー、スロバキア、チェコ、ポーランド向けに石油を供給しているドルジバパイプラインは欧州向け石油輸出の1/3を占めている)の保証を期待している」と報じている。
さらにロシア軍は前線に近いザポリージャ州の拠点からも「部隊を後方に下げている」とウクライナ軍が発表したが、これは敵の砲撃圏内から「主要部隊の機能を後方に下げている」という意味で占領地域を放棄して撤退しているわけではない。
ドネツク州の戦い:バフムート周辺でロシア軍が前進
両軍が激しく交戦するバフムート周辺の戦いはロシア軍がウクライナ軍の防衛ラインを突破してオザリアニフカやクルデュミフカを奪取したことを視覚的に確認、バフムートの南に位置するクリシェイフカにもロシア軍が迫っている。
ウクライナ軍も増援を送り続けているため今のところ前線が崩壊するような兆候はないものの、ニューヨーク・タイムズ紙はバフムートの戦いについて「弾薬や物資を無限に消耗するブラックホールになり、予定している反撃など優先度の高い作戦から戦力を奪う可能性がある」と指摘しているのが興味深い。
米政府関係者は「バフムートのような場所で無限に西側諸国から弾薬が供給されるとウクライナ人が勘違いし、持続不可能なペースで砲弾を消耗していることを国防総省は懸念している」と指摘していたが、どうやら米国とウクライナは砲弾の消費スピード=砲撃回数について「制限」を設けるため協議を行っていると米ディフェンスメディアが報じている。
バフムート方面に次ぐ激戦地がドネツク周辺で、特にマリンカを巡る戦いは両軍が1m先の土地を奪い合っており、全体的にはロシア軍がジリジリと前進しているが直ぐに大きな変化に繋がる動きは観測されていない。
ルハンシク州の戦い:ロシア軍がウクライナ軍から拠点を奪還
スバトボ方面のロシア軍がノヴォセリヴスキーを奪還したことが視覚的に確認されており、スバトボ方面に迫るウクライナ軍を若干押し戻した形だが、まだノヴォセリヴスキー全体をロシア軍が支配していないという指摘もある。
ウクライナ軍がクレミンナまで数kmの位置に迫っているという報告や、逆にロシア軍がクレミンナの南に広がる森林地帯を抜けてビロホリフカに迫っているという報告があるものの視覚的に証拠はなく、この地域の戦いに決定的な変化は観測されていない。
因みに戦争研究所は「今後数週間で泥濘んだ大地が凍結するため低下した戦闘ペースが回復する」と主張している。
ロシア軍が前進を見せるバフムートの戦い、ウクライナ軍にとって厳しい戦い
※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
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