ウクライナに強い国際支援、中国の台湾政策に影響か 米国務長官


米国務省での記者会見で、台湾海峡の平和と安定の維持への米国の関与を改めて主張しながらも、ウクライナへの国際的な強固な支持はこの米政策の目標の達成を阻止せず、むしろ寄与するとの考えを表明した。

台湾情勢をめぐっては米共和党の上院議員が最近、ブリンケン氏宛ての書簡で米国のウクライナへの軍事支援はアジアでの戦争勃発を防ごうとする米国の能力を阻害しているとする報告への懸念を表明していた。この戦争阻止は、中国による台湾侵攻を押さえるのに必要な兵器を台湾に引き渡すことによって確保されるとの文脈にもなっていた。

長官はこの上院議員の書簡の内容に関する質問に答えて、兵器の問題には立ち入ることはしないとしながらも、「台湾は米国の国家利益にとってウクライナより大事」とした主張には反論。

「実際にはまさに正反対と考えている」とし、その根拠として「中国はウクライナ情勢やロシアの侵略に対する米国、世界各国の反応を非常に注意深く見守っている」との要素に触れた。

ブリンケン氏は、中国は各国が類いまれな方法で団結し、ウクライナが自衛のために必要なものを確実に調達したり、侵略行為を終えさせるためロシアに非常に大きな圧力を加えたりしていることを見ていると指摘。「北大西洋条約機構(NATO)に関して言えば、侵略が拡散する事態に備え我々は防衛能力を強化している」とも強調した。

その上で、これらの対応は中国の将来的な行動への思考方法に影響を与えているはずと判断していると説明。「台湾問題をどう見据えるかについても影響を及ぼしているはずだ」と続けた。



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