【ニューヨーク時事】複数の米メディアは16日、米金融大手ゴールドマン・サックスが最大4000人規模の人員削減を検討していると報じた。
全従業員の約8%に相当する。米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げを背景に市場環境が悪化、主力の投資銀行業務の収益が低迷しているためで、ボーナスも大幅削減するという。
米国では、新型コロナウイルス危機を受けた大規模な金融緩和に伴い株価が上昇。企業の新規株式公開(IPO)が急増し、低金利環境を活用した資金調達やM&A(合併・買収)も活発化した。ゴールドマンは、業務に対応するため人員を増強し、今年9月末時点では約4万9000人とコロナ禍前の19年末比で3割近く増やしていた。しかし、FRBの政策転換に伴い金利が上昇に転じると、事業環境が一転し、業績不振に陥っている。