海上自衛隊最大のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」が30日、フィリピン北部ルソン島のスービック港に寄港した。いずもは事実上の空母への改修が決まっており、フィリピンとの緊密な関係をアピールすることで海洋進出を強める中国をけん制する狙いがありそうだ。
艦内で記者会見した第1護衛隊群司令の江川宏海将補(指揮官)は「日本は航行の自由や法の支配など基本原則の維持を通じ『自由で開かれたインド太平洋』の実現に努めてきた。海洋の安定のためには周辺地域の海軍の関係強化と協力がより重要になる」と述べた。
いずもは4月末に日本を出航し、5月上旬には南シナ海で米国、インド、フィリピン各海軍の艦船と訓練を実施した。スービック滞在後、7月10日に帰国する予定。(共同)