共産党の志位和夫委員長が参院選(4日公示-21日投開票)を前に行われた3日の日本記者クラブでの党首討論で、日本維新の会の松井一郎代表に「そんなに身を切るのがお好きなら、政党助成金を返上したらいかがか」と迫る場面があった。
松井氏は、他党の党首に質問するコーナーで志位氏を指名した。国会議員が毎月100万円支給されている「文書通信交通滞在費」について、志位氏が過去の党首討論で、使途を明確にするため領収書の公開を約束したと指摘し「今のところ知らぬ存ぜぬで全く実行されていない。志位さんの公約は、そういう軽いものか」と追及した。
志位氏は「共産党ウオッチャーで有名な松井さんがご存じないのは驚いた」と切り出しながら、党のホームページで使途を公開していると反論した(実際は党所属議員全体の支給額を一括で管理・公開)。領収書は「ルールができればいつでも提出する用意がある」と語った。
そのうえで、維新に所属する杉本和巳衆院議員=比例東海=の文書通信交通滞在費の使途報告書(党がホームページ上で公開)で、「100万円の文通費の全額を、杉本氏自身が支部長を務める政党支部に入れている」と指摘。「(報告書に)2枚ついている領収書を発行したのも、受け取ったのも杉本議員で、何に使われたのかはまったくのブラックボックスだ」と批判した。