事件前後で2回着替え、聴取「想定問答」も押収 殺人容疑の中学教諭

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事件前後で2回着替え、聴取「想定問答」も押収 殺人容疑の中学教諭

【写真】殺害された山岸正文さん=知人提供

 警視庁は事件当日の2月24日を中心に、尾本容疑者の勤務先の学校や、現場住宅の周辺の防犯カメラを分析している。

■上下黒でフードかぶり 白手袋とマスク

 捜査関係者などによると、尾本容疑者が事件当日に学校を出たのは午後1時ごろ。午後5時半ごろには、容疑者とみられる男が、学校から約170メートル離れた事件現場に向かう姿が映っていた。学校を出た際の服から変わり、上下黒っぽい服でフードをかぶり、白の手袋とマスクを付け、傘のようなものを持っていた。

 事件後の同日夜、同一とみられる男が、江東区にある尾本容疑者の自宅方向に向かっており、この映像ではジーンズのようなズボンをはいていたという。

 捜査関係者らによると、尾本容疑者は事件当日、午後の半日休をとっていた。申請は3日前だった。学校の出退勤記録システムでは、この日の容疑者の退勤は事件後となる「午後7時15分」と記されていたが、これは容疑者が学校の上司に頼んで記録していた。警視庁は事件時に在校していたように装ったとみる。

 殺害された山岸正文さん(当時63)の住宅には血の付いたマスクが残されており、同庁が血を調べたところ、容疑者のものと矛盾しないと判明した。同庁は、血の付いたマスクなどについて聴取を受ける際の「想定問答」を押収。容疑者が作成したとみている。

 同庁は容疑者が計画的に住宅に侵入し、その後に偽装工作に及んだとみている。容疑者は現在、黙秘しているという。

朝日新聞社

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