記者会見するファン有志(C)共同通信社
「一体いつ、どこで発表するというのか」
そんな憤怒の声がマスコミや関係者からも上がった。創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害をめぐり、きちんとした対応を求めたファンら有志に対し、ジャニーズ事務所は書面でこう回答したそうだ。
元光GENJI・諸星和己はあっさり当時の「口パク」を認めた
「事務所の見解及び対応について、今週末公式にお伝えさせていただきます」
それは13日深夜に東京新聞がウェブ版で「社長が14日午後にも、自身の見解を示す動画を配信する」と伝え色めき立った。
■午後9時に公式サイトで発表
「結果として、ジャニーズ事務所とマスコミのいびつな関係が浮き彫りになりましたね。見解を発表といっても、事務所が公に広報したわけでもなければ、そもそも何時に、どこからの発表なのかも分からずじまい。スポーツ紙などには事前に午後9時解禁で情報が流れていましたが、こうした動向はファンも世間もみていますから、企業としてどうなのか。パートナーとして仕事をしているスポンサーや代理店は良しとしているのかと、疑問の声が上がりはじめました」(民放ディレクター)
カウアン・オカモト氏の胸中を気づかいながらも…
藤島ジュリー景子社長と面会したカウアン・オカモト氏(C)日刊ゲンダイ
現在のジャニーズ社長はジャニー喜多川氏の姪の藤島ジュリー景子氏。4月に日本外国特派員協会で実名会見した元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏とこのほど面会、申し訳ないという気持ちを伝えつつ、こう言ったそうだ。
「でも私にも守らなきゃいけないものがある。傷ついてほしくない人たちがいる」
カウアン氏の会見後、ジャニーズは所属タレントへのヒアリングを実施したと取引先に文書で報告したとされる。それについて、カウアン氏にはこう言及したという。
「みんな本気で(性加害を)されていないって言うのよ。でも、カウアンが一番わかっていると思うけど(被害を)言えない気持ち、されてても言いたくない気持ちがある、それを掘り下げたくない」
そして被害に遭ったカウアン氏らの胸中を気づかいながらも、「私にも守らなければならないものがある」発言へとつながっていったらしい。
カウアン氏はジュリー社長に対し、こう進言したという。
「顔を出してしゃべった方がいい。昔は隠してなんぼだったけど、今はそういう時代じゃない。全部出した方がいい」
ジャニー氏の長年にわたる少年らへの性加害について、知らぬ存ぜぬで頬かむりし、結果的に行為を助長させていたともとられかねないジャニーズ幹部たち。その筆頭であるジュリー社長が「守らなければならないもの」とは一体何なのか。それは創業者の“負の遺産”の上に築かれた栄華ではないのか。