中国メディア、輸出向けの軍用無人機にキルスイッチを仕込むのは常識

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サウスチャイナ・モーニング・ポストは17日「中国が海外の顧客に輸出する軍用無人機には『中国領に接近できない機能』が搭載されている」と報じており、中国の軍事アナリストも「輸出される兵器に監視ツールを搭載するのは常識だ」と指摘した。

無人機にキルスイッチを仕込んでいるのは中国だけの話ではない

BAYKAR社で最高経営責任者を務めるハルク・バイラクタル氏は昨年、ユーラシア・タイムズ紙に「中国製無人機は中国の国境に近づくと自動的に方向を変える。このような隠された制限や劣悪な性能が原因で、一部の顧客はTB2のようなトルコ製無人機に目を向けるようになった」と明かしていたが、SCMPは人民解放軍に近い関係者の話を引用して「中国製のUCAVやUAVは中国領を囲む電磁的なジオフェンスを認識するよう設計されており、輸出された無人機は中国を攻撃できないようになっている」と報じた。

中国メディア、輸出向けの軍用無人機にキルスイッチを仕込むのは常識

出典:军迷天下

この機能はUAVに組み込まれたオンボードで提供され、無断で改造したり解体すると自爆機能が搭載されているものまであり、中国の軍事アナリストは「UAV開発企業がビジネス上の利益を優先するのではなく、国家の安全保障を優先するのは当然のことで、海外に輸出される兵器に監視ツールを搭載するのは常識だ。全てのUAVは米国所有のGPSか中国所有の北斗ナビゲーションシステムに接続され誘導する必要があり、輸出されたUAVがどこを飛行しているのか知ることは重要だ」と述べている。

因みに「監視ツールはUAVの動力システムや武器システムに接続されているため、中国の国境に接近するUAVの飛行を停止したり、中国領に向けて武器を発射できないことを意味する」とも付け加え、DJIは商用向けドローンがウクライナ軍とロシア軍によって使用されることを防ぐため、輸出向けモデルに「(運用者の区別なく)ウクライナ上空での飛行を制限する機能」を追加したという噂もあるらしい。

中国メディア、輸出向けの軍用無人機にキルスイッチを仕込むのは常識

出典:BAYKAR

余談だが、トルコ国防省調達部門のトップを務めるイスマイル・デミール氏も「輸出されたトルコ製UCAVが我々を攻撃するのに使用できるのか?」という現地メディアの質問に笑みを浮かべながら「我々はトルコを危険に晒すような行動は取らない。トルコ軍向けと輸出向けのUCAVは仕様が異なり、海外輸出には外務省の意見も取り入れながら最終的に国防省の承認が必要となる」と説明して、トルコ製UCAVが自身に向けられる可能性を十分考慮して輸出していると示唆。

この発言についてトルコの外交、安全保障、軍事問題を監視する非営利団体「北欧モニター/Nordic Monitor」は「キルスイッチ(トルコにとって不都合な国や組織に輸出したUCAVが使用されるのを防ぐため遠隔操作で機能を停止させるシステムのこと)と呼ぶ仕組みをトルコが秘密裏に採用している手がかりになる」と指摘。

中国メディア、輸出向けの軍用無人機にキルスイッチを仕込むのは常識

出典:U.S. Air Force photo by Brian G. Rhodes

米国防総省も「エンドユーザーに米国製兵器の運用制限を課すのは我々の権利だ」と公言しているため、輸出される武器にキルスイッチを仕込んでいるのは中国だけの話ではなく、こういった制限から解放されるには国産モデルを開発するしかないのだろう。

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※アイキャッチ画像の出展:彩云香江

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