ベラルーシのルカシェンコ大統領=25日、モスクワ(AFP時事)
ベラルーシのルカシェンコ大統領は、自国へのロシア軍の核兵器配備計画に懸念の声が出ていることに反論した。
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西側諸国だけでなく「身内」の旧ソ連圏からも「核拡散」を批判されると、「(仲間に入れば)核兵器はみんなの物になる」と言い張った。
28日放映のロシア国営テレビのインタビューで語った。25日にモスクワで、旧ソ連圏の経済ブロック「ユーラシア経済同盟」首脳会議に出席した際、取材を受けた。
首脳会議に先立つ24日のフォーラムでは、カザフスタンのトカエフ大統領が、連合国家創設を視野に入れるロシアとベラルーシの関係が近過ぎると問題視。「今や核兵器まで共有しようとしている」と苦言を呈した。ルカシェンコ氏は苦笑いし、ロシアのプーチン大統領と握手してその場を取り繕っていた。
ルカシェンコ氏は翌日収録されたインタビューで、トカエフ氏の名を挙げて「(連合国家を)心配する人がいても、緊密な関係にカザフが加わることには誰も反対しない」と指摘。カザフも核兵器を共有すればいいと持論を展開した。
トカエフ氏は29日、ルカシェンコ氏の発言を「冗談」と一蹴し、不快感を表明。「カザフは核拡散防止条約(NPT)に参加しており、核兵器は必要ない」と述べ、ベラルーシのNPT違反だと暗に非難した。