ポーランド首相、ロシアが終焉するか西側が黄昏を迎えるかは我々次第

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ポーランドのモラヴィエツキ首相は「ウクライナでの結果が一つの時代の終わりを決定づけ、ロシアの終焉となるのか、西側文明の黄昏となるのかは我々次第だ」と述べ、西側はアテネの後継者で、東側はスパルタの後継者だと主張した。

この戦争はポーランドにとって地政学的な条件を修正できる歴史的なチャンスだ

ポーランドのドゥダ大統領はダウ・ジョーンズのラトゥールCEO(WSJ紙の発行人)と対談した中で「プーチンはウクライナとの戦争に負けたと言われているが、彼の敗北はフィンランドがNATOに加盟したことだけで戦争自体には負けていない。私はプーチンが負けることを願っているが、今のところロシアのローラはウクライナを押しつぶし数百人が前線で毎日死亡している。ロシアの人口は1億人以上だが、ウクライナの人口は4,000万人未満に過ぎず、これだけでもどちらが有利なのかよく分かる」と指摘。

ポーランド首相、ロシアが終焉するか西側が黄昏を迎えるかは我々次第

出典:Kancelaria Prezydenta

さらに「核保有で膨大な武器備蓄をもつロシアが1960年代の戦車(恐らくT-54/55のこと)を持ち出してきたと笑う人もいるが、当時の戦車も数十トンの重さがあり、この戦車が走り回れば性能に関係なく戦場のあらゆるものが踏み潰されるだろう」と付け加え、ロシア軍がウクライナ国境の外に押し出されない限り「プーチンは戦争に負けたことにならない」と主張して「戦争の行方」に関する楽観的な見方を牽制したが、今度はモラヴィエツキ首相が興味深い演説を行った。

西欧諸国はロシアが軍を再建してグルジア(ジョージアのこと)を侵略し、ウクライナの領土を削り取ろうとしていた時でも「対露関係を安定的なものにできる」という愚かな希望にしがみつき、ロシアに武器を売り続けたが、この甘い怠惰に浸ることが出来ると考え方はロシアがウクライナに侵攻したことで完全に弾けた。

ロシアによるソ連再建の試みはウクライナの勇敢な抵抗、ポーランドを中心とする中東欧諸国がNATOを動かし救援に駆けつけたことで「西側諸国がロシアに立ち向かう構図」が完成し、ようやく「この戦いは絶対に負けることができない」と理解しはじめた。

現在のロシアは欧州が重視する人間の尊厳、個人の自由、民主主義を完全に否定しているため、世界は2つのブロックに別れている。再びベルリンの壁や鉄のカーテンが東西を隔てることはないものの、両者の価値観の違いはかつて無いほど明確なので、私たちは構造的な緊張、対立、戦争の時代に突入し、今後数十年にわたって世界秩序を再定義することになるだろう。

どちらにしても確かなことは「ウクライナでの結果」が一つの時代の終わりを決めるということで、プーチンが支配するロシアの終焉となるのか、西側文明の黄昏となるのか、それは我々次第だが、ロシアが勝利すれば欧州にとって致命的なリスクになるしかない。

ロシアは発展ではなく征服時代への回帰を、新しいテクノロジーではなく欺瞞に満ちた世界を、プライバシーや安全を守るのではなく、完全に監視し、思想をコントロールし、従順な私兵にすることを望んでいるからで、西側はアテネの後継者であり東側はスパルタの後継者だ。

モラヴィエツキ首相が演説した内容の要約

上記内容は演説の主要部分だけを管理人がまとめたもので、実際の演説はもっと多くことに言及しているが、モラヴィエツキ首相は「ポーランドにとって現在の状況は歴史的なチャンスだ」とも指摘しており、ウクライナやベラルーシを最終的に欧州(恐らく安全保障の枠組みのこと)へ組み込むことができれば「ポーランドの地政学的な条件を修正できる」と述べているのが興味深い。

ポーランド首相、ロシアが終焉するか西側が黄昏を迎えるかは我々次第

出典:pixabay

つまりウクライナがロシア軍を追い払って独立を維持し、力を失ったロシアからベラルーシが脱落して欧州側に加われば、ロシア軍の直接侵攻を受けるリスクが大幅に低下する=安全保障上の地政学的条件が改善されるという意味で、モラヴィエツキ首相は「この戦争で欧州に新たな地政学的秩序が生まれる」と主張している。

因みにベラルーシのルカシェンコ大統領は「ウクライナとの戦争は我々が始めたものではなく2014年よりも前から始まっていた。我々が犯した唯一の過ちは相手の戦争準備が整っていなかった2014年~2015年にウクライナ問題を解決しなかったことだ」と述べ、さらにロシアの行動の正当性については「想像してみてほしい。もしメキシコが国内のアメリカ人を虐待していたらメキシコという国は消滅していたはずだ」と主張した。

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※アイキャッチ画像の出典:Mateusz Morawiecki

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