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ウクライナでは4日午前2時頃、無人機の発射が確認され西部を除く全ての地域に空襲警報が発令されており、3日夜にはドニプロペトローウシク州の州都郊外に弾道ミサイルが着弾して20人が負傷、ロシア軍のミサイル攻撃は止まる気配がない。
あらゆるロシアのミサイルを阻止できるのはパトリオットシステムだけで、ウクライナ全域をカバーするには50基必要
ロシア軍は5月に極超音速ミサイル、弾道ミサイル、巡航ミサイル、イラン製無人機を計593発もウクライナに撃ち込み、内70発がロケットの推進剤を生産していたドニプロペトロウシク州のパブログラード化学工場、フメリニツキー州にあった軍の弾薬庫、ストーム・シャドウを運用するSu-24が駐留(推定)するスタロコスティアンティニフ空軍基地、民間施設やインフラに着弾して無視できない被害を与えている。
但し、4月下旬頃にパトリオットシステムの運用が始まったため本格的なミサイル防衛能力を獲得、これまで手が出せなかったキンジャール、イスカンデルM、S300/S400を使用した対地攻撃を迎撃できるようになり、首都に対するミサイル攻撃が目標に着弾することはほぼ無くなったが、撃ち落としたミサイルや迎撃弾の残骸が市内に落下するため被害や犠牲者を0にすることは難しい。
さらにパトリオットシステムで守られているのは首都のみなので、3日夜にはドニプロペトローウシク州の州都郊外に弾道ミサイルが着弾して20人が負傷しており、ゼレンスキー大統領は「あらゆるロシアのミサイルを阻止できるのはパトリオットシステムだけで、これが50基あればロシアのミサイル攻撃で傷つく人はいなくなる」と述べ、パトリオットシステムの追加供給を訴えているが、この数字は現実的な数字ではないため弾道ミサイルからウクライナ全域を守るのは不可能だろう。
仮に高価なパトリオットシステムを50基提供できたとしても、このシステムのランチャー(50基に含まれる数は300輌~400輌)に装填する迎撃弾の数は膨大で、全てがPAC-3弾構成なら4,000発以上、PAC2弾構成なら1,000発以上で、これだけの迎撃弾を提供するには160億ドル(PAC-3の調達コスト約400万ドル×4,000発)のコストを必要だ。
まぁゼレンスキー大統領の言及した50基という数字は象徴的なものに過ぎないが、キーウ以外への弾道ミサイルを迎撃できない状況も事実で、西側諸国にもパトリオットシステムの余剰分はなく、3基目のパトリオットシステムを提供(伊メディアが次の支援パッケージに新しいSAMP/Tが含まれるかもしれないと噂している)できるのかは誰にも分からない。
因みにウクライナでは4日も無人機の発射が確認され全土に空襲警報が発令されている。
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※アイキャッチ画像の出典:alerts.in.ua
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