
TBS NEWS DIG Powered by JNN
台湾海峡で、中国とアメリカの艦船があわや衝突という事態になるなど、米中の緊張が再び高まっています。浮かび上がったのは、台湾有事の可能性です。
【写真を見る】「台湾有事の可能性?」台湾海峡であわや衝突!米中の緊張が再び高まる背景【風をよむ・サンデーモーニング】
■台湾海峡で何が? アメリカは「誰かがケガをする」 中国は「正すべきなのはアメリカ」
6月3日、台湾海峡を通過していたアメリカの艦艇に、中国の軍艦が急接近…
約140メートルの距離まで近づきますが、ギリギリ衝突は回避されました。
この事態を受けて、アメリカは…
米NSC・カービー戦略広報調整官
「中国軍があんなに攻撃的な行動をとる必要は全くなかった。近いうちに誰かがケガをするだろう」
対する中国は…
中国外務省・汪文斌報道官
「アメリカ側が先にトラブルを起こして挑発したため、中国はその後に、法にのっとって処置したのだ。深く反省し、誤りを正すべきなのはアメリカだ」
実は5月下旬にも、南シナ海の公海上空で、中国軍の戦闘機が大きく針路を変え、アメリカ軍機の目の前を横切る異常接近が起きたばかりでした。
■加熱する日米の緊張
2022年のペロシ下院議長の台湾訪問、そして2023年2月のアメリカ軍機による中国の気球撃墜以降、急速に冷え込んだ米中関係。
6月、シンガポールで開かれた世界40か国以上の国防トップなどが集まったアジア安全保障会議。ここでも中国の国防相は…
中国・李国防相
「台湾の問題は、中国の核心的利益だ。中国は必ず統一しなければならない。中国軍はどんな代償を払ってでも国の主権と領土の一体性を守り抜く」
緊張の高まりを受け、台湾を巡る米中の軍事衝突も現実味を帯びつつあるように見えます。
■中国の軍拡 背景にはー
実際、中国は台湾の武力統一を目指すかのように、急激に軍備を増強。現在、中国が保有する核弾頭は推定400発を超え、2035年には1500発に達するといいます。専門家は…
小原凡司氏(笹川平和財団 上席フェロー)
「中国はアメリカが軍事介入をすれば台湾の武力統一は難しいということは理解をしている。軍事介入しないようになるまで軍備増強する必要があると信じている。ですから軍備増強を止めるということは難しい」