(写真:朝鮮日報日本語版)
中国のケイ海明駐韓大使が8日、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表と会談した際、韓国政府を相次いで批判し、民主党がその場面をユーチューブでライブ配信したことについて、李代表の責任論が浮上している。李代表が「第1野党の代表という地位にそぐわない行動」で今回の事態を自ら招いたという指摘だ。
李代表がソウル市城北区の大使公邸を訪れたことは異例で、自分から格を下げた不適切な行動だったという指摘も出た。李代表は国家儀典序列が8位だ。専門家は李代表の実質的地位は「8位」よりもはるかに高いと話す。李代表は国会議席の過半数を持つ院内第1党の代表だ。李代表が反対する法案は国会通過が困難だ。前回の大統領選で李代表と尹錫悦大統領の得票率差は0.73ポイントにすぎなかった。現在も野党の次期大統領候補は誰かという世論調査を行えば、李代表がほぼ常にトップだ。
現職と元の大学教授で構成される「社会正義を願う全国教授会」は10日、声明を出し、「李代表に聞きたい。ケイ大使の傲慢な指導を聞いても、その日の夕方、チャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺)がのどを通ったのだろうか。なぜ国民が恥ずかしさを感じなければならないのか」と批判した。全国教授会は「野党第1党代表という人物が大韓民国の外交・安全保障主権について、相手がしゃくに障る言葉を並べるのを15分も恭しく座って聞いていた。一連の行動は到底野党第1党代表とは言いにくい」とも指摘した。
李代表は同日、明洞聖堂で開かれた「6.10民主抗争記念式」に出席後、取材陣からケイ大使の批判発言に関する質問が出ると、「中国政府のそうした態度は適当ではない」と述べた。その一方で李代表は「戦いに行ったわけでもなく、関係を改善し、大韓民国の国益をもっと守るために協力する方向性を探ることのほうが重要ではないか」と話した。しかし、民主党内でも否定的な反応が大半だ。ある議員は「李代表が焦ってしまい、ケイ大使の意図を把握できなかったようだ。相手の計画に巻き込まれた側面がある」と話した。
パク・サンギ記者