長年にわたり多くの受験生に支持されてきた大学案内『大学図鑑!』が、今年も改訂版を発売しました。5000人を超える現役生・OB・OGの生の声を集めた本書は、他の情報源にはない独自の視点を提供します。本記事では、『大学図鑑!2026』より、東北大学の知られざる実態に迫った部分を抜粋してご紹介します。(この記事は『大学図鑑!2026』に基づき、2025年1月時点の情報を含みます)
東北大学の立ち位置と学生像
東北大学は、地元東北で絶対的な存在感を持ち「地元じゃ負け知らず」。一方、東大京大といった最難関校には届かないもどかしさも感じています。学生は賢く礼儀正しく、アルバイトでも重宝されるタイプが多いようです。黙々と課題に取り組み、個性を強く表に出すことは少ないですが、内面から滲み出るものがあります。特に看板学部である理学部と工学部では、最先端の研究が日々行われています。
東北大学のキャンパス風景と学生たち
多様な出身者と地域との繋がり
東北大学は学生の多様性が特徴です。東北6県出身者の割合は約4割で、旧帝大の中でも県外出身者の比率が高めです。特に、埼玉県など関東地方からの進学者が多く、「旧帝ブランドで行けそうなところを選んだ」という声も聞かれます。一方で、東北・北陸地方の学生には、仙台という「近場の大都会」への進学が魅力です。キャンパス内では標準語が中心ですが、東北弁よりも関西弁を聞く機会の方が多いと感じる学生もいます。
学生生活の楽しみと人間関係
東北大学の学生生活には、地域ならではの楽しみがあります。秋の恒例行事「芋煮」は、ゼミや研究室、サークルで行われ、味噌ベースの宮城風と醤油ベースの山形風の両方を作ることも。人間関係、特に恋愛事情は、学内での出会いが最も多いのが実情です。男子は宮城学院女子大学や仙台白百合女子大学の学生との交際が一種のステータスと見る向きもありますが、実際は学内が圧倒的。女子の場合も学内恋愛が多く、周辺の他大学はあまり意識されません。学外での相手は社会人となり得ますが、東北大女子には物足りないケースも。ある文学部生は「東北大学というブランド力は宮城県内では非常に強力で、正直なぜ?と思うような男子が、かわいい短大生の彼女を連れていたりする。学外でトンペー(※仙台における東北大学の通称)であることが不利にしか働かない女子からすると、これが非常に腹立たしい」と、切実な本音を明かしています。
『大学図鑑!』に集められた学生の生の声は、東北大学のアカデミックな側面だけでなく、学生の多様性、地域との繋がり、そしてリアルな学生生活を鮮やかに映し出しています。受験ガイドでは分からない「生きた姿」がここにあります。
【参考】
『大学図鑑!2026』