<ウクライナ情勢まとめ>米、ウクライナへ劣化ウラン弾提供へ(6月14日)


<ウクライナ情勢まとめ>米、ウクライナへ劣化ウラン弾提供へ(6月14日)

ロシアによるミサイル攻撃で損壊したウクライナ東部クリビーリフの住宅=2023年6月13日、ロイター

【写真特集】渡部陽一さんが撮ったウクライナの現実

 ◇ウクライナ東部でミサイル着弾、11人が死亡

 ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州クリビーリフで13日未明、ロシアによるミサイル攻撃があり、少なくとも11人が死亡、25人以上が負傷した。インタファクス・ウクライナ通信などが地元当局者の話として報じた。報道によると、ロシア側はクリビーリフに複数の巡航ミサイルを発射。そのうち3発はウクライナ側の防空システムで撃墜されたが、一部がアパートや倉庫などに着弾したという。亡くなった住民のうち4人はアパートで、7人は破壊された倉庫などのがれきから発見されたという。【関連記事】ウクライナ東部で11人死亡 ロシアが攻撃、ゼレンスキー氏の地元 

 ◇米国がウクライナへ劣化ウラン弾を供与

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは13日、複数の米政府関係者の話として、米国がウクライナに対して劣化ウラン弾を供与する見通しだと報じた。秋までに引き渡される米軍の主力戦車「M1エーブラムス」による使用が想定されている。劣化ウラン弾は貫通力は強いが、ウランの微粒子が人体に入り込んだ場合は「体内被ばく」を引き起こす危険性も指摘されている。

 米政府は今年1月に31両のM1エーブラムスを提供すると決定。現在はウクライナ兵がドイツで操縦訓練を受けている。国防総省はM1エーブラムスの装備として劣化ウラン弾の供与を要請しており、米政府高官は承認の手続きに大きな障壁はないと見ているという。

 劣化ウラン弾を巡っては、英国が3月にウクライナに提供した主力戦車「チャレンジャー2」の装備に含まれていることを発表した。ロシア側は「核の成分を備えた兵器」の提供と反発している。【関連記事】米、ウクライナに劣化ウラン弾提供へ 戦車での使用想定 WSJ報道

 ◇ウクライナの反転攻勢「進展している」 NATO事務総長

 バイデン米大統領は13日、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長とホワイトハウスで会談し、ロシアへの反転攻勢を本格化させたウクライナへの支援を協議した。ストルテンベルグ氏は会談冒頭で、攻勢が「進展している」と指摘。ウクライナがより多くの領土を奪還できればロシアとの交渉で「強い立場に立つことができる」と支援継続の重要性を強調した。

 バイデン氏は会談で改めてNATO加盟国に対する集団防衛義務への誓約は「揺るぎない」と表明。7月にリトアニアで開くNATO首脳会議では、各国の国防費の引き上げ目標である国内総生産(GDP)比2%を「最低値」として設定したいとの意向を示した。【関連記事】NATO事務総長、ウクライナの反転攻勢は「進展している」



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