19日、ウクライナ東部バフムト近くで戦車に砲弾を積み込むウクライナ兵=ロイター
英国防省は19日、ロシア軍が最近10日間で、ウクライナ南部ヘルソン州のドニプロ川東岸に配置していた数千人規模の部隊を南部ザポリージャ州や東部ドネツク州の要衝バフムトに転戦させ始めた可能性が高いとの分析を明らかにした。
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(写真:読売新聞)
分析によると、ウクライナ軍の反転攻勢が激しい地域への増援が目的で、空挺(くうてい)部隊や海軍歩兵部隊も含まれるとみられる。ヘルソン州のカホフカ水力発電所ダムが決壊し、洪水を引き起こしたことで、ウクライナ軍がドニプロ川を西岸から渡ってロシア占領地の東岸に攻撃を仕掛ける可能性が低くなったと露軍は判断した模様だ。
ただ、ドニプロ川の水位が下がった際に、ウクライナ軍が15日に東岸への上陸を試み、露軍と銃撃戦になったとの報道がある。ウクライナ軍関係者は渡河する橋頭堡(きょうとうほ)を築き始めたと明らかにしており、露軍の転戦部隊は出はなをくじかれた可能性もある。