ウクライナ国旗
ロシアへの反攻作戦を続けるウクライナのマリャル国防次官は29日、交流サイト(SNS)を通じ、南部ザポロジエ州方面で、ウクライナ軍がアゾフ海沿岸の港湾都市ベルジャンスク方向に1・3キロ前進したほか、東部ドネツク州バフムト方面でもウクライナ軍が1・5キロの前進に成功したと明らかにした。
【写真】ウクライナ軍の攻撃で破壊されたとするロシア軍陣地
ウクライナメディアによると、ウクライナ軍幹部もバフムト周辺で同国軍が防御から攻勢に転じていると説明。露軍が制圧を宣言したバフムト市内でも戦闘が起きているとした。
一方、露国防省は29日、ドネツク州やザポロジエ州などでウクライナ軍を撃退し、多数の損害を与えたと主張した。
ウクライナ軍はザポロジエ州方面での反攻で、アゾフ海沿岸地域の主要都市ベルジャンスクやメリトポリを奪還し、ロシアの支配下にある南部クリミア半島と露本土を結ぶ「陸の回廊」を寸断することで露軍の補給を困難にし、隣接するヘルソン州などの露占領地域の解放につなげる戦略だとみられている。
ウクライナ軍はバフムト方面でも攻勢を強化。露軍が狙うドネツク州全域の制圧を阻止する構えだ。