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供述弱者とは?
今、Twitter上では、あることに苦しんでいると訴える人たちがいる。「会話で相手にうまく説明できずいつも歯がゆい思いをしている」「頭の中ではいろいろ思っていても言語化し言葉で発することができない」。
【映像】なぜ、知的障害の男性は5人の警察官に10分間も押さえつけられたのか?
言葉で人にうまく伝えられず、「職質にあうとプレッシャーから普段以上にテンパってしまい不審者になってしまう」など、緊迫した場面ではより困難になることも。
そうした人たちが、事件や事故の当事者になった際、捜査の取り調べや裁判で不利益を被ることがあるという。彼らは「供述弱者」と呼ばれる。
供述弱者とは、相手の言葉を理解する能力や語学力が乏しいため、自分の思いや意見をうまく表現できず、結果的に取り調べや裁判で自分を守ることができない人を指す。知的障害者や発達障害者が当てはまるケースが多く、取り調べで自白を強要されたり、誘導されて噓の自白をしてしまい、冤罪を生む恐れもある。
『ABEMA Prime』では、供述弱者の男性が警察官に取り押さえられ亡くなった事件をもとに「言葉でうまく伝えられない人」との向き合い方を考えた。
■警察官に障害に対する知識や理解があれば、息子は死なずにすんだ
YouTube上で公開されているドキュメンタリー映画『いつもの帰り道で 安永健太さんの死が問いかけるもの』。2007年、佐賀市で知的障害のあった安永健太さん(当時25歳)が警察官5人に取り押さえられ、直後に急死した件を取り上げている。
通っていた作業所からの帰路、健太さんは自転車で蛇行運転をしていたとされ、警察官から停止を求められた。しかし突然のことで混乱したのか、そのまま進み、停車中のバイクに衝突し転倒。そして駆けつけた警察官の手が肩に触れ、驚いた健太さんは抵抗。警察官は「ウー」「アー」と言葉を発する健太さんを5人がかりで取り押さえ、うつ伏せにし、手錠をかけた。その直後、健太さんは突然意識を失い、命を落とした。
健太さんの当日の行動について、父親の孝行さんは「『ウー』『アー』という言葉は(家族も)誰も聞いたことがない。だからよっぽどびっくりして、言葉が出なかったんだろう。いきなり後ろからだと、親が触っても驚く」と話す。警察官らは健太さんに知的障害があることに気づかなかったという。
現場で何が起きていたのか、真相を知るために遺族は裁判を決意。孝行さんは「第2、第3の健太のような事件が絶対起こらないようにしたいという思いがあった」と振り返る。しかし、「警察官の対応に問題はなかった」と結論づけられた。
孝行さんは警察官に障害に対する知識や理解があれば、息子は死なずにすんだのではないかと考えている。
「最初にパトカーの中から健太を見た警察官は、人相・風体からアルコール中毒者か薬物中毒者に見えたというのが、私が聴取を受けた時に聞いた言葉だ。とにかく障害者に対しての理解が全くなく、不審者と決めつけ、激しく取り押さえられて健太は死んだのではないかと私は思っている。無知・無理解・無関心がなくなれば、こういった事件も起こらないと思う」
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